<知覧武家屋敷(2)>
さて、庭園をみて廻るか。
通りにはあいかわらずひとがいない・・・、正確にいうと竹箒をもって掃除を
している地元の妙齢の女性がいるばかりだ。
「おはようございます」
通り過ぎようと思ったら、掃除の手をとめて挨拶をされた。
「おはようございます」
「もし、庭園へおはいりになるのでしたら、観覧料をお支払いになりましたでしょ
うか」
「あ、いえ、まだですが」
「でしたら、こちらで料金をお支払いいただけますでしょうか」
「あ、はい(がっくり)」
誰もいないようだからこっそり無料で全部見てしまおうかな、とチラリと考えて
いたのだが、悪いことはできないものだ。
料金を支払い、パンフレットを受け取った。パンフレットを持っていれば、それ
が料金を支払っている証になるという。
画像とそのパンフレットを見くらべながら、思い出していま書いているのだ。
もし庭園の名前を間違えているのがあったらご容赦をいただきたい。
佐多直忠庭園である。
パンフレットにはこう書いてあった。
<母ヶ岳を望む庭の一隅に築山を設けて、中心に立石をそびえさせ、その下に石組
みを配した枯滝としている。大陸的で、一幅の水墨画をそのままに現した名園で
ある>
縁側には、たくさんの花があった。観光客の眼を楽しませる配慮か。
一段の屋根の門構えだ。
こちらは森重堅邸の門である。
石垣のつくりもそうだが、門の屋根も位を表している。二段のほうが位が高いの
だ。
重臣の庭はさすがに凝っている。
<曲線に富んだ池には奇岩怪石をもちいて近景の山や半島をあらわしている>と
パンフレットにはあった。
佐多民子庭園。
<巨石奇岩を積重ねて深山幽谷の景をうつしだし、小舟に乗って石橋の下を潜って
行くと、仙人が岩の上から手招きしているようだ>と、あるが凡人のわたしには
悲しいかな、なんのことだかわからない。
佐多美舟庭園
<・・・枯滝をつくり、築山の上部に石灯、下部の平地には、各所に巨岩による
石組を設けている>
平山克己庭園。
<・・・北側の隅には石組みを設けて主峯となし、イヌマキの生垣は母ヶ岳の分脈
をかたどっている>
座敷もきれに掃除がいきとどいていた。
あがって、ごろんと寝転んで庭園を眺めてみたい。
ここまで書いてきて思うのだが、わたしはどちらかというと庭園に心を惹かれる
というよりは、知覧の武家屋敷の通りが一番気にいっているのだと思う。庭園の
写真のデキからも、それを感じてしまう。
知覧という地名を聞くと、石垣や門構えのあるあの静かな佇まいの通りを、まず
懐かしく思いだすのである。
→「知覧武家屋敷(1)」の記事はこちら
さて、庭園をみて廻るか。
通りにはあいかわらずひとがいない・・・、正確にいうと竹箒をもって掃除を
している地元の妙齢の女性がいるばかりだ。
「おはようございます」
通り過ぎようと思ったら、掃除の手をとめて挨拶をされた。
「おはようございます」
「もし、庭園へおはいりになるのでしたら、観覧料をお支払いになりましたでしょ
うか」
「あ、いえ、まだですが」
「でしたら、こちらで料金をお支払いいただけますでしょうか」
「あ、はい(がっくり)」
誰もいないようだからこっそり無料で全部見てしまおうかな、とチラリと考えて
いたのだが、悪いことはできないものだ。
料金を支払い、パンフレットを受け取った。パンフレットを持っていれば、それ
が料金を支払っている証になるという。
画像とそのパンフレットを見くらべながら、思い出していま書いているのだ。
もし庭園の名前を間違えているのがあったらご容赦をいただきたい。
佐多直忠庭園である。
パンフレットにはこう書いてあった。
<母ヶ岳を望む庭の一隅に築山を設けて、中心に立石をそびえさせ、その下に石組
みを配した枯滝としている。大陸的で、一幅の水墨画をそのままに現した名園で
ある>
縁側には、たくさんの花があった。観光客の眼を楽しませる配慮か。
一段の屋根の門構えだ。
こちらは森重堅邸の門である。
石垣のつくりもそうだが、門の屋根も位を表している。二段のほうが位が高いの
だ。
重臣の庭はさすがに凝っている。
<曲線に富んだ池には奇岩怪石をもちいて近景の山や半島をあらわしている>と
パンフレットにはあった。
佐多民子庭園。
<巨石奇岩を積重ねて深山幽谷の景をうつしだし、小舟に乗って石橋の下を潜って
行くと、仙人が岩の上から手招きしているようだ>と、あるが凡人のわたしには
悲しいかな、なんのことだかわからない。
佐多美舟庭園
<・・・枯滝をつくり、築山の上部に石灯、下部の平地には、各所に巨岩による
石組を設けている>
平山克己庭園。
<・・・北側の隅には石組みを設けて主峯となし、イヌマキの生垣は母ヶ岳の分脈
をかたどっている>
座敷もきれに掃除がいきとどいていた。
あがって、ごろんと寝転んで庭園を眺めてみたい。
ここまで書いてきて思うのだが、わたしはどちらかというと庭園に心を惹かれる
というよりは、知覧の武家屋敷の通りが一番気にいっているのだと思う。庭園の
写真のデキからも、それを感じてしまう。
知覧という地名を聞くと、石垣や門構えのあるあの静かな佇まいの通りを、まず
懐かしく思いだすのである。
→「知覧武家屋敷(1)」の記事はこちら
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