温泉クンの旅日記

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温泉のある蕎麦屋

2013-08-21 | 食べある記
  <温泉のある蕎麦屋>

 温泉で一汗流してから、蕎麦でもたぐりたい。あるいは、蕎麦をたぐってから、温泉でもゆっくり浸かりたい・・・。温泉地ならそんなところはいっぱいあるのだが、一般道沿いではなかなか見つけるのは難しい。
 そんなとびきり贅沢な望みを叶えてくれるところを知っている。



 日光街道今市宿から会津若松に至る会津西街道を走り、五十里(いかり)宿をすぎて中三依(なかみより)宿あたりの街道沿いに、その店はある。街道をさらに走れば大内宿の高遠蕎麦も待っているが、今日は腹ペコなのでそこまで持たない。



 温泉を先にするか、蕎麦を先にするかを迷ったが、蕎麦屋に客がいないのをみて蕎麦を先にすることに決めた。



 前に三、四回きているが、なかなかうまい蕎麦を食わせてくれるのだ。
 いつものように、ざるそばを注文する。
 橡餅のメニューの手ごろな値段につい魅かれて、それも追加してみた。



 すぐにでも橡餅がくるかと思ったら、蕎麦が先に運ばれてきた。



 いつもどおりの旨い蕎麦と蕎麦つゆだ。
 薬味が無いのに驚く客も多いが、わたしは平気である。蕎麦の量が多いときには薬味も必要だが、山葵だけで充分な量だ。



 食べているうちに小皿に載った橡餅が届けられた。どうやら焼きに時間がかかったようだ。
 じっくり焼いた橡餅に餡子が添えられている。



 橡の実は米がとれない山里での貴重な食糧だ。だが、その実の灰汁抜きにはとてつもない手間と時間がかかる。
 これだけしょっちゅう旅をしているのだが、橡餅を食べるのはこれが初めてである。
 かかった手間隙を思い、つつしんでいただいてみた。
 ふつうの餅と比べると粘りが少なめだが、とても風味ともかすかな苦味ともいえる味わいに甘さ控えめな餡子が調和していて、なんともおいしいものだ。

 蕎麦と橡餅の代金に温泉の入浴料を足して支払をすませ、敷地の奥にある温泉棟に向かう。



 何年ぶりだろう・・・。
 入り口は記憶どおりであったが、浴室がだいぶ改装されている。
 ちょっと味気ない浴槽でがっかりする。



 前は木製の浴槽で、掛け流しのような温泉だったが、これは消毒、循環されているようだ。

 前言を翻すようで心苦しいが、蕎麦はいけるけどもここの温泉は、一汗流したいくらいの感じでのご利用をお勧めする。



  →「三澤屋の高遠蕎麦」の記事はこちら


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