温泉クンの旅日記

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御殿山、贅沢フレンチランチ

2015-12-23 | 食べある記
  <御殿山、贅沢フレンチランチ>

「えっ、またあの莫迦高いイタリアンでランチ会やるの?」
 二度目に比較的に安いランチで食べたピザはまあまあだったが、その前の五千円のランチは高い割にたいして旨くなかったことを思いだす。もったいないけど、オレ辞退しようかな。
「もうあの店イタリアンでなくて、フレンチの新しい店になっているらしいんだ」
 違う店なのか。自腹でないし、それなら行ってみると決めた。



「ホントだ、店の名前が違う・・・」
 ラ・カンサトゥールと読むのか。店の前のメニューを見ると、三千五百円と五千五百のコースがあるようだ。



「わたしどもは北海道で四十数年営業していましたが、この度縁あって東京にリニューアルオープンすることになりました・・・」
 全員が卓に着席したのを見届けると、恰幅の良いマネージャーらしき人が短く挨拶をしてランチがスタートしたのである。

 店のホームページによると、苫小牧の人気レストラン「ラムスター」と姉妹店「パスタ・デ・ドーモ」でフランス料理やイタリア料理を提供していたが、両店ともに閉店してしまったそうだ。もしかしたらスタッフ全員で東京進出のために閉めたのだろうか。
 店内は、殆ど前の店を<居抜き>で使用しているようだ。見覚えがある食器も多く、こちらも譲ってもらったのかもしれない。ピザ窯は目立たないように隠しているが壊してはいなかった。

 前菜は五品の盛合せである。



 事前に案内されたメニューによれば『魚介のサラダ仕立て特製ドレッシング、釧路産秋刀魚のマリネ、函館産真イカのテリーヌ・キャベツのコールスローと共に、北海道産四種類のジャガイモと牛ホホの赤ワイン煮込み、マグロと牛肉のミルフィーユ、バルサミコソース』であったが、違うようだ。ガラスの器には海老とラフランスだし、クロケットもある。たぶんその日の食材の調達具合でアレンジするのだろう。
 どれも美味しいが、新鮮なラフランスが特に口に合った。

 スープは北海道産とうもろこしと、甘いジャガイモである「インカのめざめ」を使ったものだ。まるで灰皿みたいな案外深い器である。



 当たり前だが、寒くなってからは毎日一杯は飲む自販機の五十円のものとは雲泥の差を感じる。奥深い味わいである。

 パンはお代わり自由で、誰もが追加している。
 メインは六種類、『牛フィレステーキ特製ドミグラスソース、牛バラの特製ドミグラスソース煮込み、鴨のロースト・トリュフのペリグーソース、仔羊のロースト・トマトのチャツネソース、岩手県産岩中豚のソテー・特製デミグラスソース、鮮魚のポワレ・シェフ好みのソース』のなかから選ぶ。

 わたしは事前にステーキを選んであった。





 たぶん十勝牛だろうが、46年作り続けているというデミグラスソースが肉の味を引きたてて止まらない。大食のひとには物足らない大きさだろう。

 デザートは事前メニューには『柚子のブリュレとエクレア・ソルベ添え』とあったが、メレンゲとバニラアイスを使ったクリスマス仕様の立体的なものだった。



 いかにも甘そうだから誰かにあげようかと一瞬思ったのだが、ひと口食べたらその気も失せて食べきってしまった。



 デザートのせいか、コーヒーがほろ苦かった。

 この店、高めのコース二種類だけでなく、もうひとつ千円台のお手軽ランチコースをメニューに加えたらどうだろうか。苫小牧で人気だったパスタランチでもいい。客のターゲットを有閑マダムだけに絞ると前の店の二の舞を踏む。
 余計な心配、大きなお世話か。それはともかく、辞退しないで大正解の満足フレンチランチであった。



  →「御殿山、リッチなイタリアンランチ(1)」の記事はこちら
  →「御殿山、リッチなイタリアンランチ(2)」の記事はこちら
  →「読んだ本2015年6月」の記事はこちら


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