<いもフライと佐野ラーメン(2)>
いもフライの次は佐野ラーメンだ。
評判の良い店をふたつほどピックアップしてある。
「麺屋ゐをり」に行くと、駐車場に一台分のスペースがあったのでしめしめと滑り込ませる。
外に並べられた椅子にも先客は誰もいない。
ところが、ドアを開けたらそこに四、五人の客が待っていて、しかたがなく外の椅子に座って待つことにした。
(あれれ!?)
乳幼児を抱えた若い母親が来て、ドアを開けて入っていく。どうやら、代表がドアのすぐ向こうにいるようで誠に腹立たしい。
この店はグループの代表がひとり並べばいいというシステムなのだ。
また、乳幼児連れがわたしを飛ばしてドアのなかに消えた。
(まったく頭にくるなあ・・・。それにしても、あんな小さな子どもにラーメンは良くないんじゃないのか)
わたしの後ろの椅子にも客が数名来て座ったので、もうこうなったら店を変更するのも時間がもったいない。だいいちいまから別の店にいっても駐車場に空きがあるかどうかわからない。くそっ、いよいよ本格的な待ちモードに突入する。
まだ食事をすませた客は誰も出てこない。
ドアが開いたと思ったら、おばさんが携帯を取り出して、
「あ、もしもし。先に注文をってね、店のひとが言うの。あんたはなにを食べるの?」
なんだ、このおばさんも代表かよ。やだねぇ、この店は。
灰皿が置いてないので、煙草も吸えない。後ろのひとがメニューを検討しはじめ、わたしも椅子の後ろの壁にあるメニューを一枚手にとって眺めた。
ようやく店のなかに入り、待ち席に座って五分くらいしてようやく二人掛けのテーブルに案内される。
ここまで二十五分掛かった。待つのが大嫌いなわたしには地獄のような待ち時間である。
店内はラーメン屋というより喫茶店みたいな雰囲気で天井が高い。店のひとも女性ばかりであった。
カウンターが六席くらい、二人掛けテーブル席が二つ、四人掛けテーブル席が二つ、小上がりの座敷に四人掛けの卓が三つである。
「醤油ラーメンと餃子三個!」
外でたっぷり検討しまくったので、水を持ってきた店の女性にすぐさま頼んだ。
冷たい水を口に含んで店内をぐるりと見回した。カップルが二組以外、女性と乳幼児の客が圧倒的に多い。とすれば、オンナコドモに受けるラーメンなのだろうか。
「お待たせしました、醤油です」
ふーむ、華奢な小ぶりなラーメン丼である。
景色はなかなかいい。
スープも幼児が食べられるくらいだから優しい味だ。隠し味にかすかに感じるのは生姜だろうか。あちこちにちょっぴり浮いているのは焦がした玉葱かな。いずれも女性には受けそうである。
このスープ、成人したヤロウどもにはちょっともの足らない。
麺はとても旨いが、丼が小さいので量がいかにも少ない。
麺の太さは店によって異なるが、佐野ラーメンは、青竹を使って打つ縮れ麺が特徴である。この店は食べやすさを追求しているので、それほど太くはない。
サイドとして追加した餃子三個も、パワーがつきそうでなくまあ並の味であった。
ようするに、この店は幼児連れでも安心し食べられて、カノジョを連れてくればきっと喜ぶ店なんだな。
もし、次に佐野ラーメンを食べるのであれば喫煙できて、華奢な丼でなくふつうのラーメン丼の店でたっぷり食べたい。
佐野だけでまっすぐ帰るのもなんなので、隣町みたいに近い桐生の町にいってみた。
有鄰館の駐車場に車を止めて、すこし散歩する。
いまは使われてない味噌蔵や酒蔵など、入ってみるとひんやりして心地よい。
本町通りには古い町並みがまだ残っている。
いかにも創業の古そうな鰻屋である。
今日はまあ下調べとして、いずれまたあらためて訪れてここの鰻か桐生名物のうどんを食べてみたい。
→「いもフライと佐野ラーメン(1)」の記事はこちら
いもフライの次は佐野ラーメンだ。
評判の良い店をふたつほどピックアップしてある。
「麺屋ゐをり」に行くと、駐車場に一台分のスペースがあったのでしめしめと滑り込ませる。
外に並べられた椅子にも先客は誰もいない。
ところが、ドアを開けたらそこに四、五人の客が待っていて、しかたがなく外の椅子に座って待つことにした。
(あれれ!?)
乳幼児を抱えた若い母親が来て、ドアを開けて入っていく。どうやら、代表がドアのすぐ向こうにいるようで誠に腹立たしい。
この店はグループの代表がひとり並べばいいというシステムなのだ。
また、乳幼児連れがわたしを飛ばしてドアのなかに消えた。
(まったく頭にくるなあ・・・。それにしても、あんな小さな子どもにラーメンは良くないんじゃないのか)
わたしの後ろの椅子にも客が数名来て座ったので、もうこうなったら店を変更するのも時間がもったいない。だいいちいまから別の店にいっても駐車場に空きがあるかどうかわからない。くそっ、いよいよ本格的な待ちモードに突入する。
まだ食事をすませた客は誰も出てこない。
ドアが開いたと思ったら、おばさんが携帯を取り出して、
「あ、もしもし。先に注文をってね、店のひとが言うの。あんたはなにを食べるの?」
なんだ、このおばさんも代表かよ。やだねぇ、この店は。
灰皿が置いてないので、煙草も吸えない。後ろのひとがメニューを検討しはじめ、わたしも椅子の後ろの壁にあるメニューを一枚手にとって眺めた。
ようやく店のなかに入り、待ち席に座って五分くらいしてようやく二人掛けのテーブルに案内される。
ここまで二十五分掛かった。待つのが大嫌いなわたしには地獄のような待ち時間である。
店内はラーメン屋というより喫茶店みたいな雰囲気で天井が高い。店のひとも女性ばかりであった。
カウンターが六席くらい、二人掛けテーブル席が二つ、四人掛けテーブル席が二つ、小上がりの座敷に四人掛けの卓が三つである。
「醤油ラーメンと餃子三個!」
外でたっぷり検討しまくったので、水を持ってきた店の女性にすぐさま頼んだ。
冷たい水を口に含んで店内をぐるりと見回した。カップルが二組以外、女性と乳幼児の客が圧倒的に多い。とすれば、オンナコドモに受けるラーメンなのだろうか。
「お待たせしました、醤油です」
ふーむ、華奢な小ぶりなラーメン丼である。
景色はなかなかいい。
スープも幼児が食べられるくらいだから優しい味だ。隠し味にかすかに感じるのは生姜だろうか。あちこちにちょっぴり浮いているのは焦がした玉葱かな。いずれも女性には受けそうである。
このスープ、成人したヤロウどもにはちょっともの足らない。
麺はとても旨いが、丼が小さいので量がいかにも少ない。
麺の太さは店によって異なるが、佐野ラーメンは、青竹を使って打つ縮れ麺が特徴である。この店は食べやすさを追求しているので、それほど太くはない。
サイドとして追加した餃子三個も、パワーがつきそうでなくまあ並の味であった。
ようするに、この店は幼児連れでも安心し食べられて、カノジョを連れてくればきっと喜ぶ店なんだな。
もし、次に佐野ラーメンを食べるのであれば喫煙できて、華奢な丼でなくふつうのラーメン丼の店でたっぷり食べたい。
佐野だけでまっすぐ帰るのもなんなので、隣町みたいに近い桐生の町にいってみた。
有鄰館の駐車場に車を止めて、すこし散歩する。
いまは使われてない味噌蔵や酒蔵など、入ってみるとひんやりして心地よい。
本町通りには古い町並みがまだ残っている。
いかにも創業の古そうな鰻屋である。
今日はまあ下調べとして、いずれまたあらためて訪れてここの鰻か桐生名物のうどんを食べてみたい。
→「いもフライと佐野ラーメン(1)」の記事はこちら
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます