NHK杯将棋トーナメント 行方八段 対 永瀬六段をビデオ観戦。
トップクラスのA級棋士である行方八段、永瀬六段とは余程相性が悪いのだろう。
この対局に負けて対戦成績は3戦3敗となった。
途中まで優勢と感じていた様子の行方八段。
しかし、永瀬六段の△2三金から△3四金が勝負手だったようで、そこから雲行きが怪しくなった。
感想戦で永瀬六段に▲3六歩を指摘された瞬間、行方八段は目を閉じて天を仰いだ。
自分の中ではすっかり盲点だったその手を聞いた瞬間、すべてを悟った様子だった。
解説の広瀬九段も加わりそれ以降の検討も進められていたが、行方八段は、▲3六歩が見えなかった自責の念に終始駆られていたようだった。

「それでは、このへんでさようなら。」
司会の藤田女流二段がそう言うと、対局者、解説者、秒読み、棋譜読上げの全員が一礼して頭を下げるのが通例なのだが余程悔しかったのだろう、行方八段だけは視線を盤面からそらさずに微動だにしなかった。
将棋に懸ける侍を、行方八段の中に見た気がした。
トップクラスのA級棋士である行方八段、永瀬六段とは余程相性が悪いのだろう。
この対局に負けて対戦成績は3戦3敗となった。
途中まで優勢と感じていた様子の行方八段。
しかし、永瀬六段の△2三金から△3四金が勝負手だったようで、そこから雲行きが怪しくなった。
感想戦で永瀬六段に▲3六歩を指摘された瞬間、行方八段は目を閉じて天を仰いだ。
自分の中ではすっかり盲点だったその手を聞いた瞬間、すべてを悟った様子だった。
解説の広瀬九段も加わりそれ以降の検討も進められていたが、行方八段は、▲3六歩が見えなかった自責の念に終始駆られていたようだった。

「それでは、このへんでさようなら。」
司会の藤田女流二段がそう言うと、対局者、解説者、秒読み、棋譜読上げの全員が一礼して頭を下げるのが通例なのだが余程悔しかったのだろう、行方八段だけは視線を盤面からそらさずに微動だにしなかった。
将棋に懸ける侍を、行方八段の中に見た気がした。