夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

色絵古伊万里 唐獅子ニ牡丹香炉

2010-07-24 19:47:14 | 陶磁器
色絵古伊万里 唐獅子ニ牡丹香炉
香炉蓋金繕有 箱入 奥行*幅214*高さ130

箱に仕舞い込んでばかりいては仕方がないので、お茶会でいくらかでも使って頂ければと思い、香炉と水指を観ていただいたら使っていただけました。

まずは獅子の香炉です。夜噺茶会でのデビューとなりました。
夜噺茶会は、冬の夜長のころの茶会で、ろうそくの灯りの中で行われます。

購入時の説明では「色絵古伊万里 唐獅子香炉です。本物保証品です。威厳と風格を兼ね備えた、堂々とした雰囲気のある品です。大きさは横幅21.4㎝、高さ13㎝です。直しがあります。」とありましたが¥が、古伊万里か否かも含めて製作年代は不詳です。

動物をモチーフたした共蓋の香炉は江戸期から明治にかけて多く製作されているようです。

いくつかの部分に分けて、型にはめて製作するのが通常で、主に京焼に見られますが、本作品は京焼きとは趣が異なり、絵付け釉薬からは柿右衛門手と推察されます。

ユーモラスな獅子の表情に愛嬌がありますね。

    


なお、獅子と牡丹には切っても切れない関係があります。

百獣の王といわれる獅子にも弱みはあって、身体に寄生する虫によってその命をも脅かされることがあり、これが"獅子身中の虫"といわれます。

どんなに大きく力のあるものでも、内部の裏切りから身を滅ぼすことにもなりかねない、という意味で使われますが、本来は仏典から出た言葉。

"獅子身中の虫"を活動させないためには薬になるものを飲まなくてはいけないのですが、その薬となるものが牡丹の花に溜まる夜露。それゆえ、獅子は牡丹の花から離れられない。(歌舞伎 今日の言葉より)とのこと。


寅吉さん・・面白いでしょう・・・骨董は常に謂れが付きまといますね。知らないと損ですよ


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