夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

氏素性の解らぬ作品 花咲く富士 伝片岡球子筆 その2

2017-12-25 00:01:00 | 日本画
昨日は赤坂見附で会食。昨年に続き同僚らとの忘年会です。玄関には魯山人の透かし壺や宴席には棟方志功の書などがあり、またまた愉しいひと時でありました。先代のおかみさんが蒐集した作品だそうです。



さて、本日はそのような高尚な蒐集作品とは違う作品の紹介です。

良くて来ている?ので購入。蒐集というのはすべて真作でも困る時があるものです。「本物ですか?」と聞かれて、「さてね。」とすべての作品について答えることにしていますが、煙草を吸うところや簡単に盗まれる可能性のあるところに大切なお気に入りの真作は飾って置けないものですが、といって下手な贋作やリトグラフなどの肉筆でないものも面白くありませんので、前述のように本心から「どうでしょうね~。」とお答えできる作品があると便利?です。



本日はそういう作品のひとつを投稿します。

花咲く富士 片岡球子筆
紙着色額装 共シール 
全体サイズ:横460*縦415 画サイズ:横560*縦320



前回は上村松園の作品を紹介しましたが、真贋の瀬戸際にある気に入った作品は真作よりも入手がなかなか難しいものです。橋本関雪などの作品ではあまりにも稚拙な贋作でつまらなかったこともあります。

共シールに落款、ここまでの努力は称賛に価する。

 

さすがの家内も「いいんじゃないの。」だと・・、これは小倉遊亀の時と同じ反応・・。家内を騙せる?作品はかなりの出来・・



多少気になるのは絵の具の染み込み・・・。



本ブログには「私の探し物」として下記の作品が投稿されています。下記の作品はむろん真作です。

参考作品

紅の富士 片岡球子筆 その1
本着色額装 共シール  
画サイズ592*485



このように実際に真作が手元にあったことが、見極めの大きな拠り所になりますが、小生のように懲りずに物覚えが悪く、鑑賞眼にセンスの悪いものには長い年月が必要のようです。

 

いつかはきちんとした真作を・・。小倉遊亀に片岡珠子・・、我が展示室がリッチに見えますね。



「これは贋作?」ですって、「さてね、野暮な質問はお答えしかねるもので・・。」

片岡球子には同題の作品は数多くありますが、ちなみに下記の作品はリトグラフです。

花咲く富士
技法:リトグラフ 画寸:35.0 × 45.0 cm  制作年:2010年
限定部数:240 承認:片岡雍子監



構図はほぼ同じ、本作品をコピーと見做すは商売人。大きさもあり、肉筆であり、リトグラフよりよほどいいと見做すのが趣味人。



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