陶磁器に次いで、食器棚から出てきたのはガラスの作品・・。
デキャンタ? 藤田喬平の作品です。
枕元での寝酒用? 寝惚けていると重さが堪えますね。そう満杯にすると片手では持てない重さになります。デキャンタとはそういうものかな
こちらは日本酒用の酒器。
工房の量産品?? 藤田喬平の作品の中では一般的な作品です。作品の裏にサインのないものもあります。
当方には他に藤田喬平の作品は夏用の平茶碗、花瓶などがあります。
次は岩田久利の盃・・。
五種揃いの作品です。
当方には岩田久利の父の岩田藤七の大きな作品もありますが、このような盃もいいものです。
冷酒か? 冷酒は漆器が基本なので、食前酒用でしょうね。五種の作品の趣が違うのがいいですね。
季節で愉しむもよし、懐石膳で愉しむもよし・・。いずれもまだ未使用の作品です。
さて本日の本題の作品は呉州餅花手の作品です。本ブログにて呉州餅花手の分類される作品は「その6」となりました。
本日の作品は呉州餅花手の作品中では非常に珍しい作品と思われます。呉州餅花手の作品で一般的(一般的といっても呉州餅花手の作品そのものが珍しい)なのは藍釉の作品であり、他には褐釉がありますが、白釉や青磁の作品は非常に稀有です。
もともと明末の漳州窯のおける大皿の作品は、呉須染付・呉須赤絵(青絵)・餅花手と大きく3つに分かれています。餅花手は白地、藍地、柿地に細分化され、胎土は白くありませんので、そのため失透質の白釉を、高台を除く全面に掛けて(一部には高台まで掛けられている作品もあります)、その上に藍釉や茶褐釉、白釉をかけてあります。当時は高級な釉薬を大量に使用した餅花手は、まだ伊万里磁器が登場する前の陶磁器の黎明期において、日本にて大いに所望された作品群です。
餅花手の作品は東京国立博物館蔵に各種の作品にあります。下記の写真は東京国立博物館蔵の「青磁白花草花文大皿」ですが、餅花手の中で青磁の作品はこのひと作品しか今のところ当方には資料がありません。非常に珍しい作品です。
青磁白花草花文大皿
東京国立博物館蔵 明時代_17c
形状: 高8.9*径33.2*底径12.6
さて本日の作品は下記の作品ですが、色合いから東京国立博物館蔵の「青磁白花草花文大皿」と同類に分類される作品です。
呉州餅花手 その6 青磁白花草花花立文大盤
誂箱入
口径327*高台径*高さ81
繰り返しになりますが、本作品は非常に珍しい青磁による餅花手の作品です。
形状は明時代の明代龍泉窯の青磁(七官青磁)に近くその影響を受けていると推測されますが、産地は漳州窯と推定され、青磁の発色の餅花手を作ろうとしたのでしょう。製法は不明ですが、数が少ないのは製法が難しいのかもしれません。ただし当時、人気がないので少ないのかもしれませんね。
文様は一般的な餅花ではなく、花入に入れた花の文様です。花台に置かれた花入の絵で、品格のある文様となっています。
高台内には釉薬が掛かっています。裏面の釉薬の収縮は漳州窯の特徴そのものですし、高台の作りも龍泉窯というより漳州窯の特徴に近いものです。
砂付高台となっています。
湾曲した形状は漳州窯の特徴ですね。
補修の跡がありますが、漳州窯の特徴である虫喰いがみられます。
ただでさえ赤絵や青絵の漳州窯の作品に比して数が圧倒的に数が少ない餅花手ですが、その中でさらに青磁の餅花手の作品は珍しいでしょう。
正直なところそれほど見栄えのする作品ではありませんね。
裏面は明末の漳州窯特有のものです。
青磁色が失敗作なのか、はたまた貴重な作品なのかはよく分かりませんが、なんといっても本作品は文様がいいですね。
当方では餅花手においては白釉の作品さえそろえばすべての作品が揃ったことになります。餅花手抜きには明末の漳州窯は語れないものでしょう。そしてその餅花手を語るに青磁の餅花手抜きには語れないかもしれません。
ただ要は飾って美しいかどうかでしょうが、正直なところマニアックな作品なのか、貴重な作品なのか、非常にきわどい作品ですね。
デキャンタ? 藤田喬平の作品です。
枕元での寝酒用? 寝惚けていると重さが堪えますね。そう満杯にすると片手では持てない重さになります。デキャンタとはそういうものかな
こちらは日本酒用の酒器。
工房の量産品?? 藤田喬平の作品の中では一般的な作品です。作品の裏にサインのないものもあります。
当方には他に藤田喬平の作品は夏用の平茶碗、花瓶などがあります。
次は岩田久利の盃・・。
五種揃いの作品です。
当方には岩田久利の父の岩田藤七の大きな作品もありますが、このような盃もいいものです。
冷酒か? 冷酒は漆器が基本なので、食前酒用でしょうね。五種の作品の趣が違うのがいいですね。
季節で愉しむもよし、懐石膳で愉しむもよし・・。いずれもまだ未使用の作品です。
さて本日の本題の作品は呉州餅花手の作品です。本ブログにて呉州餅花手の分類される作品は「その6」となりました。
本日の作品は呉州餅花手の作品中では非常に珍しい作品と思われます。呉州餅花手の作品で一般的(一般的といっても呉州餅花手の作品そのものが珍しい)なのは藍釉の作品であり、他には褐釉がありますが、白釉や青磁の作品は非常に稀有です。
もともと明末の漳州窯のおける大皿の作品は、呉須染付・呉須赤絵(青絵)・餅花手と大きく3つに分かれています。餅花手は白地、藍地、柿地に細分化され、胎土は白くありませんので、そのため失透質の白釉を、高台を除く全面に掛けて(一部には高台まで掛けられている作品もあります)、その上に藍釉や茶褐釉、白釉をかけてあります。当時は高級な釉薬を大量に使用した餅花手は、まだ伊万里磁器が登場する前の陶磁器の黎明期において、日本にて大いに所望された作品群です。
餅花手の作品は東京国立博物館蔵に各種の作品にあります。下記の写真は東京国立博物館蔵の「青磁白花草花文大皿」ですが、餅花手の中で青磁の作品はこのひと作品しか今のところ当方には資料がありません。非常に珍しい作品です。
青磁白花草花文大皿
東京国立博物館蔵 明時代_17c
形状: 高8.9*径33.2*底径12.6
さて本日の作品は下記の作品ですが、色合いから東京国立博物館蔵の「青磁白花草花文大皿」と同類に分類される作品です。
呉州餅花手 その6 青磁白花草花花立文大盤
誂箱入
口径327*高台径*高さ81
繰り返しになりますが、本作品は非常に珍しい青磁による餅花手の作品です。
形状は明時代の明代龍泉窯の青磁(七官青磁)に近くその影響を受けていると推測されますが、産地は漳州窯と推定され、青磁の発色の餅花手を作ろうとしたのでしょう。製法は不明ですが、数が少ないのは製法が難しいのかもしれません。ただし当時、人気がないので少ないのかもしれませんね。
文様は一般的な餅花ではなく、花入に入れた花の文様です。花台に置かれた花入の絵で、品格のある文様となっています。
高台内には釉薬が掛かっています。裏面の釉薬の収縮は漳州窯の特徴そのものですし、高台の作りも龍泉窯というより漳州窯の特徴に近いものです。
砂付高台となっています。
湾曲した形状は漳州窯の特徴ですね。
補修の跡がありますが、漳州窯の特徴である虫喰いがみられます。
ただでさえ赤絵や青絵の漳州窯の作品に比して数が圧倒的に数が少ない餅花手ですが、その中でさらに青磁の餅花手の作品は珍しいでしょう。
正直なところそれほど見栄えのする作品ではありませんね。
裏面は明末の漳州窯特有のものです。
青磁色が失敗作なのか、はたまた貴重な作品なのかはよく分かりませんが、なんといっても本作品は文様がいいですね。
当方では餅花手においては白釉の作品さえそろえばすべての作品が揃ったことになります。餅花手抜きには明末の漳州窯は語れないものでしょう。そしてその餅花手を語るに青磁の餅花手抜きには語れないかもしれません。
ただ要は飾って美しいかどうかでしょうが、正直なところマニアックな作品なのか、貴重な作品なのか、非常にきわどい作品ですね。