先週末には近場で桜見・・。
さて本日は市場にはなかなか見受けられないという?杉本健吉の肉筆画・・。とくに油彩画などは珍しいようです。
花生 杉本健吉筆
紙本水彩額装 右下印章 誂タトウ+黄袋
P4号 全体サイズ:縦500*横373 画サイズ:縦333*横210
杉本健吉は1962(昭和37年)年の57歳での沖縄(当時はアメリカ占領下)旅行を皮切りに、インド、中近東、南ヨーロッパに初めて海外旅行し、96歳の中国まで、たびたび海外へスケッチ旅行にも出かけていたようです。本作品はスケッチを頻繁に始めた昭和37年頃の作品と推定しています。
また35歳頃からは大和の風物に魅せられ、奈良へ頻繁に通って作家や写真家などさまざまな一流の人たちと親交しています。戦争中も、博物館や埴輪、仏像、風景などを多数のスケッチを描いています。
なお45歳で、「週刊朝日」の連載小説、吉川英治の「新・平家物語」の挿絵に抜擢され、最終回まで7年間担当しています。
2004(平成16)年2月10日、肺炎のため満98歳でこの世を去りましたが、その直前まで絵筆を放さなかったといいます。
「絵は子どもと同じ」と言って、ほとんど自分の絵を手放さなかった杉本健吉。当時すでに4,000点以上あった作品を収蔵・展示する場所として1987(昭和62)年にオープンしたのが、知多半島の杉本美術館で当時の作品がすべて寄贈されています(現在は9,700点あまりを収蔵)。
*よって肉筆の杉本健吉の作品は殆ど市場には出回ないとか・・・??。
当方にはお気に入りの作品に下記の作品があります。
カサブランカ 杉本健吉筆 その5
紙本水墨淡彩 軸先象牙 共箱タトウ
全体サイズ:縦1135*横388 画サイズ:縦260*横257
ちょっとマニアックな蒐集範囲と思われる杉本健吉が蒐集対象ですが、味わいのある作風は藤井達吉と共に魅力的です。