夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

氏素性の解らぬ作品 三彩獅子香炉 

2018-03-19 00:01:00 | 陶磁器
本日紹介する作品は、源内焼として出品されていた作品ですが、当方の見立てでは源内焼とするには違和感を覚えます。箱には「唐三彩」という紙が貼られていますが、そこまで時代は下がらないのではないかとも思えます。作りは粗雑ですがなんとはなしに味のある作品です。

三彩獅子香炉 
合箱二重箱
幅112*奥行75*高さ145



三彩というよりもかなりニ彩にちかい釉薬の作品で、胎土は軟土の陶器・・。再興された源内焼か時代の下がった明時代の頃の三彩と推定されますが、確証はありません。



釉薬はたしかに源内焼に近いのですが、やはり違和感があります。



使われた形跡がないこと、急ごしらえという感じすることから埋葬品としての可能性があるように思えます。



唐三彩の流れをくむ時代の下がった中国陶器と考えるのが妥当かと現時点では考えています。



いろんな可能性を含めて考察してみました。



日本のものか、中国か・・、中国なら明の景徳鎮か? 明の三彩には下記のような作品があるようです。



源内焼以外の日本なら長与三彩か? 本ブログで投稿した下記の作品に近い?



長与三彩は磁器であるから違うようですが・・。



源内焼で当方にて近似した作品には下記の作品があるように思えます。



再興された源内焼・・・? どうもピンときません。



なにはともあれ興味を惹く作品です。大切にされてきたようで、二重箱に収められています。



この箱に収めた方は唐三彩だと考えていた可能性がありますが、やはり時代の下がった中国の埋葬品かと。箱には唐三彩とありますが・・。



結論はさておき、じっくりと展示室に置いて鑑賞することにしました。



三彩という作品は唐以降、いつの時代でもどこかかしこで製作されていたようですから特定は難しいのかもしれません。



唐三彩の意図的な贋作ではなさそうです。



いつかこういう作品はふとした機会に解る時があることがあります。



いつまで展示室に飾っておくことになるやら・・・・


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