夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

源内焼 その60 三彩馬上人物図大皿

2015-06-29 05:12:50 | 掛け軸
源内焼に凝ってはや60作品目。地図皿などのような高価な作品は手が届きませんが、手頃なものでもそれなりに面白い作品があるのが、源内焼のいいところでしょうね。古九谷はべらぼうに高いし、古伊万里は値段にばらつきがあり、さらに中国製の贋作が横行しています。源内焼には贋作がない、もしくは見極めがたやすいというのが蒐集する側には助かります。

本日の作品はちょっと大きくほぼ完品なのでそれなりのお値段がしましたが・・。

源内焼 その60 三彩馬上人物図大皿
合箱
口径333*高台径20*高さ51


 
源内焼のほんの一部に400mmを超える作品がありますが、このサイズは江戸期の源内焼では2点しか見たことがありません。



続く大きさが本作品のような尺皿で、本作品の大きさは最大級の作品となります。



この図柄は大きな皿には他に例がなく、またこの大きさできちんと三彩を使用されている作品も少なく非常に貴重な作品のように思います。



大きさの割には源内焼としてもあっさりとしたデザインです。



一見すると源内焼? と思うのですが、胎土や釉薬から間違いなく源内焼です。



裏側も特徴的です。




400mmを超えた作品が「なんでも鑑定団」に出品されましたが、この大きさには驚きましたし、その作品の出来の良さにも驚嘆しました。

参考作品
源内焼 三彩楼閣山水図大鉢
なんでも鑑定団出品作
直径:1尺4寸(約430)



300万という高値にも驚きですが、出来は非常に良いものです。源内焼の面目躍如たる逸品ですね。



「見込みには楼閣山水、縁には人の顔らしき異国風の文様。これほど大きな源内焼は珍しい。 45センチの皿が東京国立博物館に所蔵されているが、これは19世紀後半から明治期に作られたもので、直接平賀源内が指導したものではない。」という解説です。ただし図鑑には他の作品でこの大きさの作品が掲載されています。



ほぼ緑釉のみですが、縁などに他の色釉が使われている「三彩」とされています。実際は三彩と呼ぶのには抵抗がありますね。いま少し色使いがあったほうがいいと思いますが、大き目の作品は単彩が多いようです。



陽刻の出来は最上級で、痛みもありませんね。



このような源内焼を展示できたら最高にいいでしょうね。





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