平福百穂は大正時代に富士を好んで描いたようです。
富士図 平福百穂筆 その150
絹本水墨軸装 合箱
全体サイズ:縦2040*横510 画サイズ:縦1210*横400
落款と印章からは大正時代後半頃の作品でしょうか?
平福百穂の富士を描いた代表作品には下記の作品があります。
富士と筑波(ふじとつくば) 山種美術館蔵
1925年頃(大正14年頃) 絹本裏箔・彩色・屏風(2曲1双)
各168.5*172.6
本作品と同時期の作と推定されます。
興味深いのは同じく山種美術館には下記の作品があることです。「平福百穂《霊峰》1923(大正12)年 山種美術館蔵」という作品(下記写真左)です。この作品と同図の作品(下記写真右)が本ブログにて紹介されています。
富士が冠雪しているので「夏之富岳」というのはしっくりきませんが・・・・?? 鳥谷幡山鑑定がありますが、とりあえずは真贋不明という扱いです。
夏之富岳 平福百穂筆
絹本着色軸装 軸先象牙 鳥谷幡山鑑定(1940年:昭和15年)箱二重箱
全体サイズ:横730*縦2190 画サイズ:横1280*横510
他には平福百穂が富士を描いた作品は2点あります。
富士山の図 平福百穂筆 大正末から昭和初期
絹本水墨淡彩欄間額装 誂タトウ+黄袋
全体サイズ:縦480*横1390 画サイズ:縦380*横1170
富士の見える丘 平福百穂筆
絹本水墨淡彩色紙
色紙サイズ:縦270*横240
大正後半に描かれた作品群のようです。