五月の連休に十和田経由で蔦温泉に行きましたが、その途中にて小坂博物館郷土館に立ち寄りました。
おりしも本ブログでおなじみの伊勢正義の作品が展示されていました。伊勢正義は小坂町の出身です。
本日は小さい頃から馴染みのあった伊勢正義と木下孝則の各々小品の作品の紹介です。小さくて軽いので気軽に飾れるのも小品のいいところですね。
まずは伊勢正義の描いたとっても小さなかわいいサイズの作品です。改装したトイレの壁に飾りました。
イヤリングを着けた婦人(小) 伊勢正義画 その27
油彩額装 黄袋+布タトウ 制作年不詳
額サイズ:横225*縦245 画サイズ:横100*縦120
伊勢正義の作品はなんといっても人物を描いた作品が真骨頂です。
晩年に描いたアラブ、アフリカの生活を題材にした作品が、展覧会などで注目を浴びることが多いですが、当方はそのような代表作より日本の女性を描いた作品に大いに魅力を感じます。
裸婦をはじめとして女性を描いた洋画家は多いのですが、過度なデフォルメのない写実性をもち、かつ品の良い女性を描き続けた昭和の洋画家は伊勢正義と木下孝則の二人が代表格だと思います。
この二人の画家は当方が幼少の頃から馴染みが深かったことも蒐集の動機に含まれます。
額や誂えもしっかりしています。この点は掛け軸も額装も同じです。所蔵していた人の蒐集に対する姿勢がうかがいしれまます。
作品の右下にあるサインは下記の通りです。当方の蒐集から判断すると1965年頃の作か・・???
次は木下孝則の裸婦を描いた作品です。
ピンクのガウンの裸婦(仮題) 木下孝則画 1966年頃 その16
油彩額装 右下サイン 誂:黄袋+タトウ
額サイズ:縦383*横473 画サイズ:縦230*横325 F4号
以前に紹介した下記の作品
青いガウンの裸婦(仮題) 木下孝則画 1966年作
日動画廊シール 油彩額装 左上サイン 誂:黄袋+タトウ
額サイズ:縦750*横1000 画サイズ:縦540*横800 M25号
と同時期に描いた作品と思われます。
上記の写真の作品は25号の大きな作品で、おなじように青いガウンとともに描いた裸婦像は多くの作品がありますが、ピンクのガウンと共に描いた作品は珍しい・・??
木下孝則の作品は顔をわりと大きく描く肖像画的な作品はいいのですが、裸婦やバレリーナといった全体像を描いた作品は顔を描かないほうがいい・・。
明るい色彩で肢体の描き方が美しい・・。
木下孝則と伊勢正義は昭和の女性の品の良さを象徴的に表現してる画家です。
なかなか現代の女性にはない・・????
伊勢正義と木下孝則の作品展示を展示室でいつか行おうと思っています。もちろん鑑賞するのは小生ひとりです。至福の時・・・????
郷里出身の画家である伊勢正義や福田豊四郎、寺崎廣業、平福穂庵・百穂父子の作品は美術館に行くより、当方の所蔵作品を鑑賞した方が参考になるかも・・・。