夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

福娘之図 綾岡有真筆

2012-03-30 06:08:35 | 掛け軸
以前に投稿したことがあります柴田是真の弟子にあたる方です。



美人は三日で飽きるらしいが・・・??

福娘之図 綾岡有真筆
絹本着色 軸先鹿角 古箱
全体サイズ:縦1840*横560 画サイズ:縦1120*横420

本日の画題は「福娘」です。「おかめ」ともいいます。美人よりもお福のような女性のほうが、男性を幸福にするようです。

おかめ(お亀、阿亀)とは、鼻が低く頬が丸く張り出した女性の顔、あるいはその仮面のことです。頬の張り出した形が瓶に似ているから名付けられたとされるます。おたふく(お多福)ともいいます。

面は里神楽などで道化役の女性として使われることもあり男性の面であるひょっとこと対に用いられることも多いです。またお多福ともいうように福が多いということから縁起がよいとされ浅草などの酉の市の熊手の飾りなどに使われるようになるました。

本来古代においては太った福々しい体躯の女性は災厄の魔よけになると信じられ、ある種の「美人」を意味したとされます。だが上記縁起物での「売れ残り」の意味、あるいは時代とともにかわる美意識の変化とともに不美人をさす蔑称としても使われるようになったようです。

滑稽な面の起源は日本神話の女性アメノウズメといわれていますが、おかめの名は室町時代の巫女の名前からという説もあります。お多福は前記の福が多いという説と頬が丸くふくらんだ様から魚の河豚が元という説もあるようです。




ふくよかな姿に千羽鶴を持っています。



着ている着物は宝尽くしです。幸せを呼びそうなとても縁起の良い作品です。




いかにも漆作家らしい絵です。
 
綾岡有真 :(あやおか-ゆうしん) 1846-1910 明治時代の日本画家。弘化(こうか)3年7月29日生まれ。綾岡輝松の長男。柴田是真にまなび,有真の号をもらい,父の号綾岡をつぐ。



花鳥画を得意とし,図案作製を業とした。明治10年の第1回から23年の第3回まで内国勧業博覧会の審査員をつとめた。明治43年4月3日死去。65歳。江戸出身。姓は池田。通称は房吉。柴田是真十哲。


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2 コメント

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色あい (こあら)
2012-03-31 00:22:08
おかめだと男性が幸福・・・?
三日で飽きる? ダイエットは何のため・・・

是真のお弟子さんですか。
朱の地に、溜の隠れ蓑に金嚢、青の隠れ笠や七宝、分銅・・・漆のような色あいですが、漆絵、または混合彩色ではないのでしょうか。
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漆絵 (夜噺骨董談義)
2012-03-31 06:59:24
漆絵というものがどのようなものかは小生の勉強不足でまだ分かっていません。

「浮雲」という漫画にもありましたが、ほっとできる相手が最高のようです。
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