夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

漉き込み富士図 藤井達吉作 その9

2013-10-31 05:13:19 | 日本画
深夜からふくらはぎ、その後臀部下部、そして腰と変な痛みがあるので、時間を見て整形外科へ・・。どうも腰の筋肉のはりらしい。長くデスクワークするとなるらしい。

本日はまたまた富士山の作品です。学生時代に山登りをしており、北アルプスや秩父山系から富士を眺めてはその美しさに感動したものです。ただ富士山には登山したことがありません。

大学に入学してすぐに「ALK」という慶応、東大、早稲田、共立女子、日本女子、東京薬科という6つの大学の合同サークルに入部し、登山を経験しました。WALK,TALK、と歩く(ALK)を掛け合わせたなかなかいいアイデアの命名のサークルでしたが、合コンのような登山に飽き足らず、サークルを離れてワンゲルの友人や単独行で、アルバイトで稼いでは休みのたびに登山していました。最初に登ったのが岩手山で、大更という駅から溶岩流の跡づたいに歩き始めての登山で八合目で体力を使い果たし、濃霧にまかれてダウン・・。ちょっとした怖い目にあって、孤峰の登山の厳しさとつまらなさを味わい、それ以降は縦走がメインとし、とうとう富士山には登山しませんでした。しかし世界有数の美しい山と思っています。


画風は藤井達吉の作品のように思われますが、藤井達吉の自作なのか確証は持てません。

藤井達吉の作品は
① 和紙に歌を書き込んだ作品
② 墨絵
③ 独特の色使いで着色された作品

陶磁器を除いて3ジャンルの作品が多いのですが、漉いた和紙そのものが絵の作品というのは当方ではよく知りませんが、インターネット上ではあるようです。

いろんな工芸を作っているので、一応調べた資料をもとにブログをまとめてみました。


漉き込み富士図 藤井達吉筆
和紙着色額装
画サイズ:色紙サイズ




藤井達吉は、当初和紙原料のコウゾを染めたものを筆に付け、絵の具代わりにしようとしたとのこと。




試行錯誤をかさね、油紙を型紙として使い、そこへ染色したコウゾを流し込み図柄を描く方法が考案され、現在ではさらに工夫され、より芸術的な作品へと発展しています。





本作品は藤井達吉の独特の構図と色彩、左下の印章(鮮明ではありませんが「達」の白文朱丸印)から自作と推察されます。



このような作品は非常に稀有のように思われます。賛否両論はあると思いますが、その漉きの表現の見事さには感動を禁じえません。



さて、本作品の富士は朝焼けか夕焼けかよくわかりませんが、いろんな表情をみせる美しい富士をよく表現していると思います。





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