夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

愛らしき作品 百舌の双雛図 福田豊四郎筆

2023-03-18 00:01:00 | 日本画
インターネットオークションに「双雀図」として出品されていた作品ですが、本作品は共箱ではないのですが、題としては「百舌の双雛図」が正解でしょう。5000円程度の廉価で落札できた作品ですが、福田豊四郎の動物を描いた作品は愛情が溢れており好きな作品となりそうです。

*「百舌の雛」という作品を昭和8年(1933年)3月の第5回秋田美術展に出品された記録があります。どのような作品かは観ていないのでわかりませんが・・・。



百舌の双雛図 福田豊四郎筆 昭和20年頃
紙本着色軸装→額装予定 軸先骨 合箱
全体サイズ:横440*縦1160 画サイズ:横302*縦328



シミがあるので染み抜きして額装がいいかもしれません。とりあえずはしみ抜きをしないでも額装でもいいと思っています。



落款と印章は下記写真左です。他の所蔵作品「薔薇 その1」の落款と印章(下記写真右)と比較しています。書体から昭和20年前後の作と推定されます。秋田県南部(秋田県由利郡西銘村 昭和20年2月〜昭和21年2月)に疎開していた頃の作かもしれません。

 

福田豊四郎の蒐集作品は150作品程度の数となり、同時期の同じ書体の作品も当方の所蔵作品には多くなりました。



福田豊四郎の資料のファイルにある200ページでも足りなくなっていますが、資料としてはデジタル化された資料とアナログ的な資料の両方が蒐集家には必須ですね。



もっと若い頃に描いた「百舌のひな」(共箱)という作品を当方では所蔵しています。

百舌のひな 福田豊四郎筆 昭和10年頃
絹本水墨着色色紙軸装 軸先象牙 杉共箱
全体サイズ:縦1140*横340 画サイズ:縦255*横230 



本作品より10年ほど前に描かれた作品です。



様々な鳥(百の鳥)の鳴き声を真似た、複雑な囀りを行うことが和名の由来のようです。




郷里では福田豊四郎の作品を蒐集している人は少なくなっています。福田豊四郎の出身地の小坂町にある小坂町立総合博物館郷土館に多くの所蔵作品があるようですが、いかんせん狭い上に、休日や祭日が休館という状況。これでは一体なんのためにあるのやら・・・。作品を寄付する気にはなかなかなれないですね。仕方がないので個人で楽しんでいますが、福田豊四郎の蒐集者は当方で最後になるのかな?  



シミがこれ以上発生しなように、飾る機会が増えるように額装にすることにしました。これぞという額がなく簡素なものを誂えました。

→結局この額は質素すぎて気に入らず、下記の写真の額に変更しています。



額装の額、マット、見切り縁などを徹底的に吟味するのも蒐集の楽しみのひとつです。



源内焼の作品と飾ってみました。下に敷いてあるのは見本品で使ったプリントのガラス。










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