夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

於里遍(おりべ)窯変 割山椒 北大路魯山人作 その5

2015-03-25 04:53:54 | 陶磁器
さて先週は福島の富岡まで・・。除染の現場や減容化の現場へ・・。様々な非難も有ることも事実で、遅々として進まないようにも言われていますが、確実に復興への道を歩みつつあります。除染された廃棄物を破砕や焼却で容積を大幅に小さくするのを減容化と称するようです。その施設は飛散防止のテント内で行なわれます。周囲には処理する廃棄物は山のようにあり、新設されたこの施設の周囲にさえ、まだまだ津波による被害跡が生々しく残っています。

しかし復興に向けて技術者は必死で作業しています。瓦礫処理のノウハウを技術者が引き継がれ、その配列や創意工夫が今後に生かされ、機械にもさらなる工夫がされているようです。復興に向けて必要不可欠なのはこのような日本の技術者集団です。このノウハウは最終処分に生かせされていくでしょう。東日本の災害からの真の復興に役に立つかの本当の試金石は残念ながらまだ先ですが、加速度的に前に進んでいます。

さて本日は生意気なようですが普段使いの器です。

於里遍(おりべ)窯変 割山椒 
北大路魯山人作
黒田陶々庵鑑定箱
六客揃い 胴径115*高さ75



一見すると魯山人の食器は「たち吉」などで売っている作品と見分けがつかないのですが、よく見ると出来の良さがわかります。鉋削りの跡の妙、釉薬の味わい・・・、でも異常なほど崇める必要はないと思います。



窯変の味が出ていますがわかるかな~。骨董市や骨董店で展示されていてもどこがいいのかがわからない方が多く魯山人作とは気がつかない。それゆえ掘り出し物も贋作も多いのが魯山人の作品です。

かくいう小生も真作の志野徳利を二束三文で売ってしまった経験があります。



サインや印、掻き銘など非常に真似がしやすい作品群です。本作品は当初は乱雑に納められていたので作品を当方にて整理しました。



先代の黒田陶々庵の箱書き・・・。思文閣さんを通してなんどか黒田陶々庵には鑑定をお願いしています。



箱書きの記載は独特なものがあります。とはいえ箱書きの贋作が多いのも魯山人は飛びぬけて多いらしいです。



果てさて本物・・・??? 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」・・贋作を知らず、経験せずして本物は得られないということ。

復興も同じ・・。 



「ん~」と息子・・・・・、「親を疑ってはいけません、使うには君にはまだ早い







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