夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

名も知らぬ画家 その1  鼠と唐辛子 米年筆

2010-10-07 07:05:41 | 日本画
鼠と唐辛子 米年筆
絹本着色額装 画サイズ:横160*縦207

昨日の晩御飯、今朝の朝御飯はカレーライス


唐辛子を舐めた鼠・・あまりの辛さに


骨董市でめぼしいもものがないとき、センスのよさそうな書画骨董を扱っている骨董商のブースに行き、ダンボールの中を漁る

色紙やまくりなどのガラクタから自分に気に入ったものを購入する。

ときおり、うまいな~、面白いな~と思う作品にあたる

こういうときには運とセンスが要求されます


ほとんどが額や表具されていないから、自分で調達しなくてはならない。




作品自体は1000円~3000円位ですが、作品の額代、表具代が高くつくことが多い

でも、それが本来の骨董の楽しみのひとつかも知れませんね。

こういうことをしないで、無理して名のある画家や作家のものばかり物色していたり、掘り出し物ばかり探しているといつの間にかガラクタの山


10年以上前に購入・・本作品の下記は当時の説明文のとおり


『鼠は「子」として十二支の一で、一番に位し、大黒様の使いといわれめでたい動物として画題になることは多い。

この作品では、唐辛子を食べ、辛さのためにひっくりかえりそうな鼠をユーモラスに表現している。
このような画趣は珍しく、食物を食い荒らされる人間の鼠に対する腹立ちと、愛着が感じられる作品。描写も写実性が高く、いい作品である。

作者については落款は「米年」と読まれるが詳細は不明である。そのような画名の画家が存在したようだが、著名ではないようである。

印章は「泉」と判読できるが不明であり後学としたい。時代は明治の頃であろうと推察さる。

本作品は仙台の大観音の骨董市にて購入した。古画に詳しい骨董店があり、味のある作品を扱っていた。

この他にも狩野常信の「布袋之図」という筋の良い軸を手に入れたりした。

近年は、床の間がなくなってきているという住居事情もあって軸類の人気がなくなり、値段が下がり、いい作品が市場に出なくなってきている。それにつれ物故作家の作品も人気がなくなり、同時に本作品のように飾って面白い作品もまた市場では見かけなくなっている。



それでも今でも面白い作品はまだまだある・・





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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おくがふかい・・・ (さくら)
2010-10-07 21:57:44
骨董品をいまだかつて自分で購入したことはありませんが。。
コチラを読ませて頂くと色々な楽しみ方、色々な世界があるんだなぁとつくづく思います。

空手も楽しいですよ。
へなちょこ三段ですが、いつかお越し下さい。
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空手・・ (夜噺骨董談義 )
2010-10-08 00:03:49
なに・・空手?

私は優男・・


まずい・・日頃の恨みで殺される
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文中の (米吉)
2010-10-09 23:50:04
色紙やまくり、の「まくり」って何ですか?
掛け軸のこと?ですか?
ところで、この鼠君は唐辛子をかじり食べてあまりにもの辛さに失神しているのか、或いは満足感に浸りながらウトウトしているのか、不思議な繪ですねぇ~
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まくり・・ (夜噺骨董談義 )
2010-10-10 22:57:54
まくり・・どこかで説明をしたような気がしますが・・・。
「屏風(びょうぶ)・ふすまなどにはってあった書画をはがしたもの。また、表装しないでおいてある書画」と辞書にはあります。

基本的には未表装の書画を言います。
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米年さん (カトリーナ)
2014-09-17 15:21:51
骨董に詳しくはありませんが、名古屋の米野出身の大矢米年(おおやべえねん)さんではないでしょうか?名古屋八事興正寺の宝物館で作品を見ることができるようです。
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米年 (夜噺骨董談義)
2014-09-18 05:19:25
コメントをありがとうございます。大矢米年・・、調べてみましたが、どうも決め手に欠けるような気がしておりますが、実際に大矢米年の作品をみたこたがないので、名古屋を訪れた際には観てみようかと思います。参考になりました。
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