夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

忘れ去られた画家 深巌古廟之図 甲斐虎山筆 その2

2016-09-09 00:01:00 | 掛け軸
休日には近くの図書館に行ったついでに、公園にあるSLを息子を見せに連れて行きました。



看視の方に「中に入らないでください」と注意されました

鍔は「その9」となります。



鉄の錆付いた感触はSLと同じ? 「透銀杏文瓜形鉄地」かな? 作品の名称というのは難しいものです。



本日の作品もまた渋い味の作品です。

深巌古廟之図 甲斐虎山筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱入
全体サイズ:横435*縦2170 画サイズ:横315*縦1390



新たな描法の南画の世界です。



「深巌古廟」・・・?? どこだろう? 山水画だけでなく画題というものはわかりにくい時が数々あります。もっと解りやすくして欲しいとそのたびに思いますが・・。



甲斐虎山の作品はたまにインターネットオークションに出品されています。本作品もインターネットオークションで落札しましたが、マニア?には根強い人気がある画家かもしれませんが、現在は「忘れ去られた画家」の一人でしょう。



不動立山、不染鉄らもまた・・・、一部の収集家しか知らない画家でしょう。



インターネットオークションでは著名な画家には手を出さずに、「忘れ去られた画家」を落札すると思いのほかいい作品が入手できるようです。



「忘れ去られた画家」とは誰? というのが難しいでしょうね



ただし、あくまでも出来の良い作品を選ぶことがいずれにしても肝要です。数点いい作品を入手するなら、「忘れ去られた画家」の作品を「共箱、表具の状態が非常に良い」という条件で入手すると良いでしょう。



真贋の目利きを磨きたいなら、ある程度真贋相俟った画家を研究するのも良いでしょうが、、あまりお勧めはできません。10点のうち、1点だけでも真作という心積もりなら良いでしょうが・・。魑魅魍魎たる世界に足を踏み入れることになります。



賛には「深巌古廟 虎山 押印」とあり、箱書は「乕山人深巌古廟図」と題され、箱裏には「斐簡自署 押印」とあります。右下には遊印が押印されています。

*訂正:「叟簡自署 押印」→「斐簡自署」(2016年9月10日「甲斐虎山の名字である甲斐の「斐」です」という「観月」さんからのコメントからの御指摘によります)

  

箱書などもしっかりしているのがよろしいようです。

  

いずれにしてもこの世は魑魅魍魎たるものばかり、それを避けては生きられない。他人に、家人になんと言われようが鉄の如く強い信念と精神力が必要らしい





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2 コメント

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訂正 (夜噺骨董談義)
2016-09-11 07:11:29
いつも拝読いただいているとのこと、拙文ではありますが、誠に嬉しい限りです。

大分出身なのでしょうか? 南画家はじめ多くの画家を輩出している地方と伺っています。

当方の間違いをご指摘いただき誠にありがとうございます。甲斐虎山の作品 その1とその2の原稿を早速訂正しました。

当方はまだまだ不勉強であり、今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
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箱書について (観月)
2016-09-10 19:02:43
いつも楽しく拝見させていただいております。
また、時折当方の地元の作家が紹介されるので、とてもうれしく思っております。
ありがとうございます。

箱の内書についてですが、「叟簡自署」ではなく、
「斐簡自署」と書いています。
名字である甲斐の「斐」です。

よろしくお願いいたします。
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