今日の農業新聞の論説にこんな事が書いてありました。
「農林水産省、文部科学省、総務省の3省が来年度から、全国120万人の小学生を対象に、農山漁村で1週間ほど宿泊し、農林漁業を体験する活動を推進する」と・・・
「修学旅行も、単なる歴史的な観光地や神社仏閣めぐりから、農業の体験学習を取り入れる動きが広がっている」とも・・・
実際、こういった自然体験は子どもたちに良好な影響を与えるという調査結果もあり、
「自然を触れる体験をしたあと、勉強に対してやる気が出る
と答えた小学生92% 中学生73% 高校生63%
自然体験が豊富だと得意な教科が増える
自然体験の多い子どもに正義感・道徳観のある子どもが多い」
となっています。
そして、この取り組みは、子ども達のためだけではなく、体験を通して理解を深め、地域興しへの期待もあります。
「3省は、この体験学習を全国2万3000の小学校すべてに取り込むことを目指す」として、
「地域での積極的な受け入れ態勢づくりを進めたい」と結んでいます。
以前の私だったら、ただ単に「いいじゃん!いいじゃん!」
って喜んでいたと思います。
でも、今はちょっと違う・・・・
生産者の方たちへの配慮はどうなっているんだろう?
とっても気になります。
例えば・・・
田植えから、雑草取り、そして収穫という一連の作業、そして収穫物すべてを請け負う体験学習ならいいと思います。
毎年、または継続的かつ持続的に体験学習が行われるというのなら、それなりの態勢も整えられます。
けれども!
単発のイベント的な収穫体験・・・
収穫時期にだけ来て、収穫作業を手伝い、ある意味「いいとこ取り」をして、
「体験をした」「理解が深まった」と勘違いされても困ります。
それまでの様々な作業や自然との格闘にこそ大変さがあるんですから・・・
しかも!
一般の人たちが体験したい時期(田植えや収穫の時期)は生産者の方たちにとって、非常に忙しい時期で、受け入れるということは大変負担をかけることだという事を理解すべきです。
その上、たいていは作業の後には、地元産で作った料理でおもてなしをすることも多く、特に女性への負担が非常に大きいと聞きます。
お国のほうも、そういった事への配慮を盛り込んでいるのか・・・
とっても気になります。
いつものような「机上の空論」にならないことを願います♪