Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ドイツワイン三昧 第一話 2005年版

2005-03-07 | ワイン
名前
バッサーマン・ヨルダン

場所
ダイデスハイム

特記
96年の親方交代時期の低調からの脱出が伝えられて久しいが、今回の試飲を以って完全復活を祝福したい。伝統的な個性を継承しながらバラツキの少ない質を維持して、新しい都会的な軽やかさを身につけた。

履行日時
2005年2月28日

試飲ワイン
2004年ダイデスハイマー・キーセルベルクの辛口キャビネット、
2004年ルパーツベルガー・ライターパードの辛口キャビネット、
2004年ダイデスハイマー・ラインヘーレのキャビネット、
2003年フォルスター・イエズイテンガルテンのシュペートレーゼ、
2002年ダイデスハイマー・キーセルベルクのシュペートレーゼ、
全五種類。

感想
キーセルベルクの2004年辛口キャビネットは、飛びぬけて良かった。土地の良さが素直に出るような控えめさと、此処の伝統的なアロマの出方が巧妙である。つまり此処のワインを愛している者にとっては間違いない選択である。この控えめさこそが現親方の美質である。次のワインは、ガラス製の封を使っており、開け締めが出来る。独特の濃くがありながらも、まとまりがあまり良くなかった。2003年のラインヘェーレのキャビネットは幾分大味である。甘口のシュペートレーゼでは、2003年のイェーズイトガルテンが流石に寝かせておけるだけの内容があった。しかし酸と糖の強さが無く、10年以上の長期保存にはあまり適さないだろう。

総論
今回は試飲しなかったグラン・クリュの特等地所ワインと一般消費用の手頃な価格帯のワインの色分けも注視したい。そのような洗練した旨味のある辛口ワインだけでなく、長期保存向きの強い甘口ワインが今後提供されるかにも注目。ラインガウのロバート・ヴァイルや地元のフォン・ブールなどのグラン・クリュ名門醸造所同士で共同試飲会を行うようなことなどは、以前では考えも出来なかった状況の変化である。これらの企画が少なくともドイツワインの内外でのイメージ向上に繋がる事を期待したい。


参照:ドイツワイン三昧 第一話 [ ワイン ] / 2004-11-07
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ドイツワイン三昧 第一話

2005-03-07 | ワイン
2003年5月編集

名前
バッサーマン・ヨルダン

場所
ダイデスハイム

特記
指折りの名門、数年前までは100%リースリング。醸造親方の高齢化と交代でポケットジョンソンなどでも不調が伝えられるとことなり、実際低迷の感があった。キャビネットクラスではステンレスタンクでの近代的な醸造法に転換されたようで復活の様子。

履行日時
2003年5月16日

試飲ワイン
2002年ルパーツベルガー・ライターパードの辛口リースリング、
2002年ダイデスハイマー・キーセルベルクの辛口リースリング、
2002年フォルスター・ウンゲホイヤーの辛口リースリング、
2002年ルパーツベルガー・ホーエブルクの辛口リースリング、
2002年ヴァイサーブルグンダー、
2002年シャドネー、
2002年グライワーブルグンダー、
全七種類。

感想
2002年のリースリングは、何れも瓶詰め後未だ新しいせいかまろやかな香りが漂う。色から察するにも果汁の比重は十分だが、軽みがある。酸味も同様に強く出ている訳ではなく、アルコールとのバランスも良い。特にルパーツブルクの物は、土壌の質からミネラルに満ちた味。その点からも秀逸。ただし人によっては、当家のワインの特徴である食道へと沁みる酸が好まれないかもしれない。その点ヴァイスブルグンダーは、万人に好まれる口当たりが良いワイン。ただ香りに特徴が無いのが、フランスワインと違う。

総論
繊細さが増し、伝統的な醸造法の特徴を残しながら現代的な嗜好にもマッチしてきた。値段設定もカビネットで900円ぐらいと、経営努力が見られる。往年の一等級の畑ルパーツベルク・ホーへブルクを土壌から改良復活させたようで、根本からの品質改善が推進されている。今後品質評価受賞の機会も増え、再び注目されよう。
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