Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

抽選の配券結果を待つ

2021-05-22 | 文化一般
ミュンヘンの新制作「トリスタン」の配券が終ったようだ。最も競争率の高い演目から捌かれる。あとのものは当選すればついて来る。そう思って再確認すると、コロナの影響でオペルンフェストシュピーレの中から14演目しか開催が決定していない。理由は様々だろうが、配役と規模や合唱の問題などもあるのかもしれない。

オペラは、新制作の二つで、もう一つはプリンツレゲンデン劇場での「イドメネオ」。それ以外のオペラは一先ず未決定。

それ以外には大物歌手のリサイタルやバロックコンサート、オペラステュディオ発表会、バレーなど、アルテピナコテックどころかキュヴィリエ劇場での催し物も含まれている。つまり劇場の空調とかは関係無しに、再演ものは全て未決になった。

現実的には配券に抽選しないでもいいような演目はそこには含まれていない。

逆に言うとこれら14演目は万難を排して上演しようという事だろう。最大700人収容なので、そもそも儲けは薄い。再演は無理して行わないでもいいという事かもしれない。

そもそも例年の様に世界各国からの訪問者を集めてとまでなるかどうかは疑わしい。個人的には今回のリストの中で発注したのは僅か三枚である。対象の公演の全部で4200席の中から三席確保できれば大当たり。競争率を考えれば一席確保できれば幸運だろう。1400席の一席である。

今日か明日かとメールを待つことになる。当たっていればメールが週末にでも入る筈だが、外れているともう少し待つことになるかもしれない。

外れの場合の手筈もある程度は考えてあるのだが、これだけ規模が小さくなると、遠方からの訪問は少なくなるのだが、マスも無くなる。

同じ州のバイロイト音楽祭の方は空調設備が無いので235人しか入れられないという事で、既にバイロイト市は数ミリオン、連邦政府は1ミリオンを足して4ミリオンを支払う。それで開催が可能になればという事だが、ミュンヘンでも再演が無くなるとすれば、勿論音楽祭も新制作公演と演奏会形式での上演しか可能ではなくなるだろう。

ミュンヘンは残りの券を6月12日に出すというが、決定分は殆ど売り切れになるので、それ以外をどうするかとなる。其の侭他の再演演目が上演されないという事があるのかどうか。そうなれば軍資金に余裕が出て来る。様々な想定をしておかないといけなくなる。

ザルツブルク音楽祭は、聖霊降臨祭が開かれいる。それに合せてドイツからのザルツブルク入りがクルツ首相のトップセールスに夜って実現した。その中でコンサート形式「トスカ」を歌う筈だったアニャ・ハルテロスが下りて代わりにアナ・ネトレブコが入ったことが注目される。ハルテロスは昨夏のザルツブルクでさえ「コロナが怖い」として断念した歌手であり、勿論フクシマ禍以降日本には飛んでいない。そうした人がザルツブルクへの国境を越えなかった。既に始まっているミュンヘンでの「トリスタン」で共演のヨーナス・カウフマンはそこを抜け出して「トスカ」で歌う。勿論こちらはヴィーン在住で接種を済ましている。

今後想定される動きは、接種のグリーンカードなどの話題の様に、その云々での取り扱いである。当然のことながら義務化されていない接種の有無によって出番が変わっては裁判で訴えられる。しかし、ヴィーナーフィルハーモニカーの様に密に奈落で演奏しようとすればやはり手っ取り早い。その代りの処置として検査の機会が与えられている。既に企業の医師が接種をすることは推進されているので、7月にはドイツでも医局にワクチンが配給される限り接種の可能性は増えて来る。しかし一方では接種を拒否して更に極一部にはテスト拒否の者まで裁判に訴えているので、最終的にはそれらの制限や、マスクの着用義務なども逸早く無くなることが憲法上重要とされている。

英国が変異株感染地域世界の十ニ地域目に指定された。ドイツへは居住者以外は日曜日から入国禁止となる。



参照:
世界一の歌劇場再開 2021-05-14 | 音
再開は容易ではあるが 2021-05-05 | 文化一般
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする