神田の歯医者さんへ行った帰りに立寄です。
ジャン~~~
ここは歯医者さんではない、、、、九段下の廃墟ビルです。
映画に使えそうなくらい味のある部屋でしょ。
昭和初期の特高警察の取調室、、、刑務所の看守の部屋、、、。
昭和2年の建造物。
当時の最先端の発想と建築技術で立てられました。
1階が店舗で2階が住居、3階が賃貸しスペース。
何軒かが集合して建てた昔の長屋の発展系ですね。
靖国通りに面して、九段下にあります。
いまは崩れ落ちるのを防ぐため、ネットを架けられて全貌が良くわからないのが残念。
当時はさぞかしモダンな建物だったのだろう。
横に長いビルで、縦に持ち主が別れているよう。区分所有というのか。
この部分の所有者がアーティストに貸して見学できるようにしています。
80年前の建造物を見てくださいということ。
新宿は第二次世界大戦で焼け野原になったが、九段はどうだったのだろう。神田は民家が密集してたはずだが、、、。
エントラントは狭くて階段が裏にある。代官山や原宿にあった(同潤会アパート)文化住宅に似ています、時代的にも。
あちらは純然とした住居オンリーですが、九段下ビルは店舗兼用住宅です。
戦前は原宿も代官山も住宅地でお店などなかったんでしょう。
電話は当然あと付けでしょう。電話が復旧したのは戦後も昭和30年代後半からですから。
日本人の平均身長が低く小さかったから、これで良かったのだろう。
イタリアではルネサンス時代の巨大な建造物が残っているが、あの立派さは神の大きさに合わせた建築だからです。天井やエントランスが、それで異常なくらい高い。
神様は身長が10m???
屋上は何も機器がないので広々としている。
銃眼のような屋上のフェンス。
崩れかかっているのでネットがかぶせていた。
部屋は狭く廊下も暗く狭い。
コンクリの驅体だけ残っている。窓枠は木で朽ちている。
非常ベルはいきているよう。
コンクリートなので焼け残ったのか?
九段下ビルは、とうとう取り壊しが決定された。今まで所有権が複雑に入り組んでいて、取り壊しができなかったようだ。
さらに取り壊しの話が出るたびに、保存運動が起こります。しかし、ここまで崩れていると、しかも靖国通りのカンダの繁華街に面していることを考えると、建て直すしかないでしょう。
九段下ビル、、、80年の歴史が終わります。