ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

日比谷

2007年09月09日 | Weblog


用事があって急遽東京に行く。
用は夜なので、昼間は時間がある。
久しぶりに映画館でも行こうかと考えた。
色々検索し、探し、結果唯一個人的に引っかかったのが
「日比谷シャンテ」。
ジャ.ジャンクーの「長江哀歌」をやっていた。
この監督の作品は見たいものだったので、非常に良いタ
イミングであった。

時間は充分にあるので、立川行きの普通電車で行った
のだが、前回冬に乗った時は寒さでとても快適とはい
えなかったが、今回は大丈夫だと確信して乗ったら、
今度は冷房が強すぎて、すっかり冷え切りなんだか風
邪っぽい状態になってしまった。
今の普通電車は、長距離客を想定していないことが良
く分かる。
これだけ冷えて、立川で乗り換えると多分暑さでどか
んとやられるぞ、と予想通りの状態で、東京駅に着い
た時はもうぐったりだった。
しかし昼飯時間なので、近くの「カフェ」でというの
は考えていたので「Viron」という、パリのパン屋がやっ
ているカフェに行く。
場所は、ちょうど「はとバスツアー」の発着所の前で、
各種ツアーのバスが止まっていた。
外人さんが一杯集まるあの有名なところはここか、と、
「東京駅」周辺は殆ど知らないので、完全にお登りさ
ん状態で周囲に目が行くこと。

カフェまでは2百メートルもない距離だが、直射日光
はきつい。
さっさと店内に入る。
まるっきりパリのカフェだ。
しかも、大きめな有名店といったタイプの。
入り口も徹底して「poussez」などと表示している。
「押す」って直ぐ分かる人のほうが少ないと思うが、
コンセプトが「パリ」では仕方ないのか(内側からは
「tirez」、もっと分からない)。

ランチは魚、肉の二種類。
オードブルとか飲み物は付いてこない。
魚を頼む。
パン屋がやってるだけあって、バゲットは食べ放題、
ってそんなにいらないか。
白身魚(確かに、過去食べたことがあるのだが特定で
きない)と鮭のポワレ、ポロ葱ソース、所謂「ブール
ブラン」でオーソドックスなソースだ。
やや味は薄かった。
付け合せにヌイユとベビーコーン、インゲンなど。
全体の味からすれば、平均点は越えていると思う。
白身魚はかなり鮮度が良く、この辺はやはり田舎とは
違ってちゃんとしてるなあと感心した。
但し、量は物足りない。
もうちょっと豪快さがほしいところだ。
ビストロ的料理を想像していたので、その点が違った。
パリでも有名通りのカフェはこんなものか、と最近の
事情は良く知らないのでそう考えたのだが。

そして店を後にして、徒歩で日比谷に向かう。
途中帝国ホテルの近くの劇場周辺になにやら人だかり
が出来ていて、そのおばさん中心の集団の熱気から、
「ひょっとして宝塚か」と思ったら案の定、これが有
名な「出待ち」というやつであった。
面白そうだからそのおばさん達を見物しようかと思い、
遠くから暫く眺めていたが、いつ出るか分からないし、
「宝塚スターを待つおばさん達を見物している自分」
という構図が、急に馬鹿馬鹿しくなってその場を去っ
た、やや後ろ髪は引かれた。
勿論こういう光景を眼にしたのは初めてだった。
今日はいろいろ初体験がありそうだ。
それにしても「暑い」。

つづく
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