買ってあった「フレンチディスパッチ」(正確にはフレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊)のブルーレイを見た。映画は、フランスの架空の町にある雑誌、フレンチディスパッチの創設者でもある編集長が亡くなって、追悼兼閉刊号の特集記事を作るという内容で、それぞれのテーマ、アート、政治、グルメのチャプターで構成されている。
アートは、カラヴァッジョやピカソ、ポロックを彷彿とさせる見出された画家、バラバラ殺人の囚人(ベニチオ.デル.トロ)の話。政治はパリ五月革命のような(但し飽くまでもこの架空の小さな町での)話。担当記者はフランシス・マクドーマンドが演じる。グルメは警察署内のシェフ、ネスコフィエ(ネスカフェとエスコフィエを合わせたような名前)を中心とした話。風貌が完全にレオナール.フジタ。といつものように遊び心が溢れたウエスアンダーソン映画になっていて面白いのだが、いろいろ詰め込まれているので、それぞれの引用先を知らないとイマイチ楽しめない恐れがある。しかし他の作品同様、映画愛に溢れた作品であることは間違いない。