梅一輪一輪ごとの暖かさ
小さな梅の花一輪分くらいずつ、微かに微かに少しずつ少しずつ春に向かって暖かくなっていくんですよね
薄~い紗を1枚ずつ重ねるように春の色が濃くなっていく。
先月の中旬頃、例年より数日早く梅が咲いたというニュースを耳にして、ふととある美術館のお庭を思い出したんです。
瀟洒な美術館の手入れの行き届いたお庭に紅梅と白梅が豊かに咲き、香気を放っていました。
艶めいた印象の梅の花の香、甘酸っぱくもありスッキリと清涼でもあり、なんとなく心躍る香り。
そんなことを思い出し、出かけてみたいなと一度は思ったんですけどまだ決心が付きません
なんらかの特別展を開催しているような大規模な美術館ではないから混雑はしないし、ましてお庭で密になることはないんじゃないかなとは思うんですけど、ついつい躊躇してしまう。
そうやって決めかねている間に梅の季節は過ぎてしまうのにねぇ…。
なんだか去年からずぅ~っと引き籠もってるように思います。
そのこと自体は感染拡大防止のために大事なことですから異論はないんですが、なんだか自分の行動が消極的になってるんじゃないかってことが気にはなります。
去年も梅見に出なかったし、行きたかった薔薇園も諦めた、紫陽花を見に行くのも諦めたし、蓮も諦めたし、紅葉もね…。
自宅周辺のお宅のお庭に梅も桜も紫陽花もあるし、公園には銀杏もあるし、そういうものを眺めて言い訳にしてたんです。
感染対策をしっかりして、ルールを守って、ちょこっと出かけてみようかなぁ、う~ん、どうするかなぁ
籠り居る我も報聞く梅の咲く 2021.01.18 狸ゑ狐