昨日はエビスガーデンシネマでパリ・オペラ座の『白鳥の湖』を観てきました。
2019年にバスティーユのオペラ座で上演されたヌレエフ版です。
オデット/オディール:レオノール・ポラック
ジークフリート:ジェルマン・ルーヴェ
ロットバルト:フランソワ・アリュ
第1幕のパ・ド・トロワ第3ヴァリエーションをオニール八菜さんが踊ってました。
まずは幕開きのシーン。
下手前に置かれた椅子に掛けジークフリートは物思いにふけっているのか、夢にうなされているのか。
舞台奥では美しい姫君が何かから逃れようとしているかのように横切っていきますが不穏な気配、そして大きなマントを靡かせて姫君を追い回し捕らえるロットバルト。
舞台中央でロットバルトの禍々しくも大きな翼と白鳥のしな垂れる翼が宙乗りで上昇…
そこで場面が変わって華やかな王宮でのシーンになりますが、楽し気に踊る紳士淑女の間をゆっくりと自儘にでも意味深に歩き回るロットバルト、彼は王子の家庭教師になりすまして身近に入り込んでいるのです。
このロットバルト役のフランソワ・アリュがね、瞬き一つ、視線の上下だけでまるでセリフをしゃべっているような演技をするのよね。
客席から舞台を観るのではそこまでは分からないかもしれないけど、映像だとそこをクローズアップしてくれるから怖いくらいに伝わってくる。
また舞台の真上からの映像もあるから、ダンサーたちのフォーメーションがよくわかります、あんな複雑なフォーメーションでよく衝突事故を起こさないなって驚きますよ。
乾杯の踊りが男性だけで踊られるんだけど、圧巻です
第2幕、湖の畔でのオデットとの出会い、白鳥たちの踊り。
第3幕、王宮での舞踏会、オディールの登場。
このブラック・スワンのグラン・パ・ドゥ・ドゥがね、いやぁもう圧巻中の圧巻
普通はアダージョの部分は王子とオディールだけで踊りますが、ヌレエフ版ではロットバルトが絡んできてパ・ドゥ・トロワのようになる部分があり、オディールが王子と踊りながらもちょいちょいロットバルトと密談を交わすという演出にもなっていて、かなり難しい構成です。
オディールもロットバルトも互いの耳元に何かを囁く、実際はおそらく≪ぱ≫とか≪ま≫とか唇がはっきり動く単音の口の動きを瞬間的にしているに過ぎないんだろうけど、言葉を発しているように見えるんですよねぇ…。
でね、ロットバルトとオディールの関係なんですけど、よくある設定は“ロットバルトが自分の娘をオデットに化けさせて”ですけど、ヌレエフ版ではそうはじゃなくてね、ロットバルトとオディールは王子を陥れるために共謀している同志って感じです。
第4幕、失意の王子、そしてオデット。
ふたりの踊りの終盤、王子がオデットをリフトした瞬間に突如下手から登場したロットバルトがオデットを奪って、そこからまた3人での踊りになり、やがて舞台中央でロットバルトの禍々しくも大きな翼と白鳥のしな垂れる翼が宙乗りで上昇…
あぁ、幕開きのところで王子はこの夢を見ていたのね、と…。
いやぁ、もう素晴らしかった、凄かった。
衣装がどうこうとか、あそこのアンシェヌマンがとか、あの演出がとか、マイムがとか、言い出せばキリがない。
ほんとにほんとにほんと~に、素晴らしいものを観ましたぁ
2019年にバスティーユのオペラ座で上演されたヌレエフ版です。
オデット/オディール:レオノール・ポラック
ジークフリート:ジェルマン・ルーヴェ
ロットバルト:フランソワ・アリュ
第1幕のパ・ド・トロワ第3ヴァリエーションをオニール八菜さんが踊ってました。
まずは幕開きのシーン。
下手前に置かれた椅子に掛けジークフリートは物思いにふけっているのか、夢にうなされているのか。
舞台奥では美しい姫君が何かから逃れようとしているかのように横切っていきますが不穏な気配、そして大きなマントを靡かせて姫君を追い回し捕らえるロットバルト。
舞台中央でロットバルトの禍々しくも大きな翼と白鳥のしな垂れる翼が宙乗りで上昇…
そこで場面が変わって華やかな王宮でのシーンになりますが、楽し気に踊る紳士淑女の間をゆっくりと自儘にでも意味深に歩き回るロットバルト、彼は王子の家庭教師になりすまして身近に入り込んでいるのです。
このロットバルト役のフランソワ・アリュがね、瞬き一つ、視線の上下だけでまるでセリフをしゃべっているような演技をするのよね。
客席から舞台を観るのではそこまでは分からないかもしれないけど、映像だとそこをクローズアップしてくれるから怖いくらいに伝わってくる。
また舞台の真上からの映像もあるから、ダンサーたちのフォーメーションがよくわかります、あんな複雑なフォーメーションでよく衝突事故を起こさないなって驚きますよ。
乾杯の踊りが男性だけで踊られるんだけど、圧巻です
第2幕、湖の畔でのオデットとの出会い、白鳥たちの踊り。
第3幕、王宮での舞踏会、オディールの登場。
このブラック・スワンのグラン・パ・ドゥ・ドゥがね、いやぁもう圧巻中の圧巻
普通はアダージョの部分は王子とオディールだけで踊りますが、ヌレエフ版ではロットバルトが絡んできてパ・ドゥ・トロワのようになる部分があり、オディールが王子と踊りながらもちょいちょいロットバルトと密談を交わすという演出にもなっていて、かなり難しい構成です。
オディールもロットバルトも互いの耳元に何かを囁く、実際はおそらく≪ぱ≫とか≪ま≫とか唇がはっきり動く単音の口の動きを瞬間的にしているに過ぎないんだろうけど、言葉を発しているように見えるんですよねぇ…。
でね、ロットバルトとオディールの関係なんですけど、よくある設定は“ロットバルトが自分の娘をオデットに化けさせて”ですけど、ヌレエフ版ではそうはじゃなくてね、ロットバルトとオディールは王子を陥れるために共謀している同志って感じです。
第4幕、失意の王子、そしてオデット。
ふたりの踊りの終盤、王子がオデットをリフトした瞬間に突如下手から登場したロットバルトがオデットを奪って、そこからまた3人での踊りになり、やがて舞台中央でロットバルトの禍々しくも大きな翼と白鳥のしな垂れる翼が宙乗りで上昇…
あぁ、幕開きのところで王子はこの夢を見ていたのね、と…。
いやぁ、もう素晴らしかった、凄かった。
衣装がどうこうとか、あそこのアンシェヌマンがとか、あの演出がとか、マイムがとか、言い出せばキリがない。
ほんとにほんとにほんと~に、素晴らしいものを観ましたぁ