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やらせ国家中国・・・チャイナリスクの顕在化は何を意図しているのか?

2012-09-22 08:39:00 | 時事/金融危機
 


■ デモを組織した中国共産党青年団や警察、そして軍 ■

中国の反日デモや暴動の実体が、
中国国内のネット情報から明らかになりつつあります。


「中国警察「反日はこっち!領事館までバスで送る」 外務省「自発的行為」と強調」(大紀元より)
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/09/html/d12433.html

<全文引用>

【大紀元日本9月19日】9月18日。満州事変の発端となった柳条湖事件から81年目の日だ。すでに中国各地に燃え広がった反日デモはこの日、引き続き各地で行われた。ネットユーザーらが公開したデモに関する情報が、デモの組織性を浮き彫りにしている。

 上海の日本領事館前にいたネットユーザー「永不停息的双色球」はミニブログで18日の現場の様子を伝えた。「警察は集まった人を効率よく日本領事館のある古北行きの貸切バスに誘導した。(集合場所では)プラカードを掲げたりスローガンを叫んだり立ち止まったりしてはいけない。バスにはさっさと乗らないと取り残される。見物したら殴られる。警察は拡声器で『反日はこっち!領事館までバスで送る』と呼びかけていた」

 深セン市の「花総去了金箍棒」は抗議デモの呼び掛けでデモに参加。「デモに参加すれば食事も出るし、飲み物も出る。国旗、横断幕、のぼり、プラカードが配られる。スローガンや注意事項を教えてくれる人もいる。行進隊はグループに分けられ、そのリーダー役も決まっていた」

 「記者劉向南」は書き込みと同時に写真も投稿した。「退役兵士が来た!大学生らは『毛主席(毛沢東)は日本人を追い出した。今も毛主席の戦士が頼りだ』と声高々。私は彼らに聞いた。毛主席はいつ抗日した? あの時、毛主席は延安(共産党の革命聖地)で子作りしたり、アヘンを育てたりしてたんじゃないか? 大学生は黙った。兵士らは『私たちは何も知らない。上の人に来るようにと言われたから来た』」


(ネット写真)
 右の写真は深セン市の反日デモの静かなひとときを写している。数十人の赤いポロシャツを着た人が輪になって座り、真ん中に座った数人は無線をつけていた。

 また、デモ出発前に「デモ隊」と暴動防止の警察が一緒に整列した様子が写った写真もネット上に流出している。

 今回の反日デモに5つの特徴を挙げるネットユーザーもいた。

 1.多くの都市で同時多発 
 2.破壊隊は人数は多くないが攻撃力が強く、どこの都市もほぼ全員が青・中年男性で、集まるとすぐに狙いを定め、とにかく破壊 
 3.警察は暴動を強制的に制止しようとしない 
 4.国営メディアは暴動行為をいっせいに「愛国行為における過激な表現」と定義
 5.暴動を撮影した写真はすぐに削除される

 一方、中国外務省の洪磊副報道官は18日の定例記者会見で、中国で発生した反日デモを含む一連の抗議行動について「民衆の自発行為」と強調した。


(翻訳編集・張凛音)

<引用終わり>


この他にも、西安のデモを扇動していたのは私服の警官だった事が、
この警官の制服写真と、デモ参加時の写真入りでネットに流出しています。

■ 新米反中の政治家が、中国の「愛国教育」を生み出した ■

中国は日本の隣の国で、歴史的な繋がりも深い。

日中国交回復後の時代を思い返すと、
パンダのランラン、カンカンが上野動物園にやってきたりして、
ちょっとした中国ブームでした。
両国国民も友好ムードでした。

それが、いつの間にか「愛国教育」によって、
中国は巨大な反日国家になってしまいました。

中国の愛国教育のきっかけは1985年の中曽根元総理の靖国参拝でした。
トップ同時がロン、ヤスと呼び合う親米政権の中曽根政権は、
小泉政権と同様にアメリカの共和党との関係が深い政権でした。

次に日中関係が悪化するのは小泉政権時代です。
小泉純一郎も靖国神社に参拝するなどして、露骨に中国や韓国を刺激します。
小泉元首相と、ブッシュ元大統領も、ファーストネームで呼び合う仲でした。

在任期間が長い事からも、アメリカがこれらの政権を影から支えていた事は明確です。
そして、彼らは日本の国益よりも、アメリカの国益を優先しています。

■ 複雑だった自民党政治 ■

自民党は親米政治家と、親米のふりをした反米政治家が同居する不思議な政党でした。

吉田内閣以降の歴代内閣(総裁)と、派閥(旧派閥)、在任期間、
そしてアメリカとの繋がりを見てみましょう。
親米、反米は私の個人的見解です。

吉田 茂   2616日   自由党  反米
鳩山一郎   745日   民主党  親米  
石橋湛山    65日   自由党  反米
岸 信介   1242日   民主党  親米

池田勇人   1575日   池田派  反米
佐藤栄作   2798日   佐藤派  反米 (佐藤派は分裂して田中派に)

三木武夫   747日   三木派  ?
福田赳夫福田赳夫   714日   福田派  親米
大平正芳   555日   池田派  反米
鈴木善幸   864日   池田派  反米
中曽根康弘  1806日   中曽根派 親米
竹下 登   576日   田中派  反米
宇野宗佑    69日   中曽根派 親米
海部俊樹   818日   三木派  ?
宮沢喜一   644日   三木派  ?


自民党下野
河本敏夫        三木派  ? 

橋本竜太郎  932日   田中派  反米
小渕敬三   616日   田中派  反米
森 善朗   387日   福田派  親米
小泉純一郎  1980日   福田派  親米
安部晋三   366日   福田派  親米
福田康夫   365日   福田派  親米

麻生太郎   358日   三木派  ?

自民党下野

谷垣禎一         池田派  反米

自民党政権は、アメリカの力を巧みに利用しながらも、
日本の独立性を模索した吉田茂の自由党と、
鳩山一郎やCIAのスパイと疑われる岸信介といった、
アメリカ寄りの民主党が、社会党に対抗する為に合体して出来た政党です。

この党内対立構造は、現在の自民党にまで引き継がれています。
大別すれば、吉田茂の意思を継ぐ「田中派(経世会)」と、
民主党の流れを継ぐ「福田派(清和会)」
保守本流から分派した中道で、官僚出身者の多い「池田派(宏池会)」
そして、左派としての「三木派」に大別出来ます。

これらの派閥が、牽制し合いながら、
アメリカに寄ったり、適当に距離を置いたり、
あるいは中道派が間を繋いだりしながら、
自民党政権は、政権を維持して来ました。

田中派、福田派、池田派は立ち位置が分かり易い。

一方、クリーンなイメージが先行する三木武夫ですが
その裏の顔はバルカン政治家として、権謀術数を駆使する政治家です。

田中角栄の逮捕を指示し、
さらに自民党田中派に「金権政治」のレッテルを貼った三木武夫は
「福田派」以上に「田中派」の弱体化に貢献した政治家とも言えます。

一方、靖国神社の参拝を、「私人/公人」に分けたのも三木武夫です。
その後に三木派を見ると、宮沢喜一の様に、三百人委員会のメンバーが居るなど、
三木派というのは、少数勢力ながら、
「田中派」と「福田派」に力が拮抗した時に、表に表れる不思議な集団とも言えます。

一方、民主党が政権を取った現在、
鳩山内閣は、反米姿勢でした。
ところが、管内閣、野田内閣と民主党をすっかりアメリカ寄りの政権になってしまいました。

管直人元首相は、党内基盤が弱いので、アメリカの力を利用して首相になったと言えます。
その点、同じ、バルカン政治家の異名を持つ三木武夫に似た政治家です。
権力維持の為に、政治ポリシーよりも、権力掌握を優先する政治家です。

その証拠に、首相を辞めた後は、反原発を推進するなど、
すっかり、昔の市民団体の親分のポジションに戻っています。

野田首相も管直人同様に、党内基盤がほとんどありません。
野田首相が、首相の地位を保持する為には、アメリカの後押しが不可欠です。
いえ、管直人は、権力が欲しくて首相を欲した事が明確ですが、
野田首相に至っては、権力欲もあまり見えません。
なんだか、首相をやらされている感じがして成りません。

日々、消沈して行く野田首相を尻目に、元気一杯なのは
同じ、松下政経塾出身の、口先番長、前原政調会長です。
アメリカの言いなりの、前原氏ですが、前原氏では民主党は纏まりません。
それで、代役として、地味で強い反発を受け難い事から
野田氏が首相となったのでしょう。

野田首相は、サンドバックとしての自分の立場をわきまえている様で、
尖閣国有にまで踏み切ります。

当然、国民からはフルボッコですが、
マスコミは巧みに怒りの矛先を「官僚」に誘導しています。

■ チャイナリスクを顕在化して中国は誰が得をするのか? ■

今回の尖閣国有化に端を発する反日暴動は、
冒頭に述べた様に。完全に中国政府による官製暴動です。

この暴動によって、日本企業のチャイナリスクは格段に高まっています。
中国政府は通関の時間を大幅に遅滞させるなど
新たな、日本企業イジメを始めています。

今後、多くの日本企業が中国進出を躊躇うと同時に、
多くの企業が、中国の生産拠点を放棄するかも知れません。

問題は、放棄された生産工場や、商業施設を
その後誰が手に入れるのかです。
中国企業でしょうか?

フランスのカルフールの中国撤退が噂されるなど、
中国との関係が比較的良好なヨーロッパでも
チャイナリスクを無視出来なくなっています。

今回の反日暴動のトバッチリを、
ユーロッパの高級ブランドも受けています。

法律を恣意的に運用する中国市場の恐ろしさを、
欧米企業に見せ付ける事が、中国の国策というのも妙な話です。

少なくとも、世界的経済危機の顕在化で、
欧米諸国は、対中投資を引き上げ始めています。
中国株式も下落が続いています。

■ 中国は内向きに政策変換するのでは無いか? ■

ユーロ危機やアメリカの財政危機がさらにクローズアップされれば、
いずれ世界経済は大幅に失速します。

中国経済は外需と不動産投資に偏重した経済ですから、
世界経済の後退の煽りを、モロに受けるとも言えます。

中国バブルの崩壊を、日銀も警告し始めています。
これは、警告では無く、予告とも受け取れます。

世界の指導者達は、中国のバブル崩壊を仕掛けるつもりでは?
バブルが崩壊すれば、中国は改革開放の反省から、
一気に共産主義勢力が勢力を盛り返します。

共産党の崩壊を防ぐ為、海外に怒りの矛先を向けさせ、
反日、反米、反欧州を煽り立てるかも知れません。
セブンイレブンが破壊され、マックが破壊され、
カルフールで暴徒が略奪の限りを尽くすかも知れません。

前回の世界恐慌の際には、世界の国々は極端に内向きの政策を取り、
他国を排斥しようとしました。
同様の状況が今起これば、中国は他国の工場や店舗を接収するかも知れません。
口座を凍結して、中国からの資金流出をストップさせる事態だって起き得ます。
だって、共産党政権ですから・・・法律は通用しません。

・・・というフラグを立てるのが、現在の半日暴動では無いでしょうか?

一時の混乱の後に残るのは、
中国がまんまと手に入れた、海外の生産工場と技術、そして資本だったりする。
中国の失う物は、欧米諸国の信用と市場。

しかし、世界的経済恐慌からいち早く立ち直るのは、
BRICsなどの新興国や、その後に続くアジアやアフリカの途上国です。
上手くゆけば、中国はそれらの国の成長力を吸収して、
発展機動に再び乗る事になります。

この時、中国の共産党政権が生き残れば、
欧米諸国と中国の間には、深い亀裂が残ります。
日中関係も、さらに険悪な状況になるかも知れません。

米ソ冷戦の様な、新たな対立構造が、作られるかも知れません。

■ 欧米のクビキから開放される中国 ■

現在の中国は、先進国の製造工場という立場に甘んじています。

中国は、先進国の投資と消費に支えられて発展してきましたが、
何時までもその立場に甘んじてはいないでしょう。

中国が欧米の経済支配から脱する為にも、
中国は先進国と一線を引く事を考えるのでは無いでしょうか?

何だか、最近の中国の官製暴動を見ていると、
この国が、予想に反して、内向きにシフトしてゆくのでは無いかと思えて仕方ありません。