とてもよく出来た小説である。心地よい夢のように人生が流れていく。50数年間を共に過ごした家との別れ。同じ時間を共に生きた弟との最後の1日。取り壊されることが決まった家で過ごす最後の時間。ようやく2人だけで、誰に気兼ねすることなく過ごす最後の1日。
2人が出会った日から、今日までが順を追って回想されていく。とても丁寧に、どんなささいなことも、書き残すことなく、ちゃんと綴られていく。すべてが美し . . . 本文を読む
ジョニー・デップ渾身の一作。自分の作りたい映画を、自らプロデュースして、主演する。とても幸福な話だ。ハリウッドのトップスターになったから出来るのだろうが、それでもこういうマニアックな素材は商業ベースに乗りにくいから大変だったことだろう。
伝説のジャーナリストの若き日を描く青春映画なのかもしれないが、それにしても、ジョニー・デップが20代の青年を演じるのは、ちょっと無理がないか。どうしてもやり . . . 本文を読む