このバカバカしいタイトルには笑った。前回公演パンフで次回作が、このタイトルだと、知った時から、期待した。神原さんがどんなふうにこのふざけたタイトルから無限の翼を広げて、おかしな世界を見せてくださるのか、とても楽しみだったのだ。ちゃんとふざけて、その先に何を提示してくれるのか、そこが成否のポイントであろう。
昭和の終わり(1985年)を舞台にして、明治2年と、2つの時間を往還し、話は展開してい . . . 本文を読む
真面目な芝居である。作り手の誠実さがしっかりと伝わってくるから、見ていて気持ちがいい。単純なストーリーが、この場合、作品の力となる。戦争で死んでしまった人を待ち続ける。大好きだった妻。招集されて戦地に赴き、自分のほうが死んでしまうはずだった。でも、絶対に待つから、と言われて、彼女に会いたいがために、必死に生き抜き、帰ってきた。なのに。
今も、駅のベンチで待ち続ける老人と、偶然、この田舎の駅に . . . 本文を読む