2時間21分、ずっと戦いの連続技で見せきる。そういう意味ではこれは実にあっぱれだ。モノクロで描かれる冒頭のチャンバラシーンは凄い迫力で、ド肝を抜かれる。だが、その後も次から次へと、同じような戦いの連続で、でも、それぞれがとてもよく考えられていて飽きささない。凄い、凄いと同じ感想の連続。グルメ番組で、バカなゲストが、何を食べても「おいしいです!」を連発するのと同じで、バカな観客に成り下がるしかない。 . . . 本文を読む
これをほめるのは、きっと宣伝マンだけ。シャマランはもう終わってる。一世を風靡した。驚異の作家だった。『シックス・センス』の衝撃のラスト。そんなこと、ありえない、と思わせた。ありえないことは、2度、3度続くと、ただの日常の風景と化す。もう誰も驚かない。驚くことが惰性になるとそれは悲惨だ。
今思うと『アンブレイカブル』は凄かった。僕は『シックス・センス』よりもこの2本目のほうを買うくらいだ。ワンアイ . . . 本文を読む
こんなバカバカしい映画があるのか。ただただ、無駄話をしているだけ。TOHOシネマズの上映前アニメ『紙ウサギロペ』のロペとセンパイのように。セトとウツミのふたりは、学校帰りに、通学路にある川のほとりで座ってしゃべっている。いつも同じ場所。動くこともなく、ダラダラ。どうでもいいことを。それを聞いていると、笑える。くだらない。意味ない。でも、可笑しい。
これで映画になる、というのが、凄い。これで映画に . . . 本文を読む
主人公の女が霊媒師で、セレブの女性(有名な女優?)のスタイリストかなんか、をしていて、双子の兄が死んで、自分も兄と同じ病気(遺伝か?)を抱えていて、(でも、兄の死は事故?)近い将来死ぬかもしれないという不安を抱きながら(芥川龍之介か!)死んだ兄の霊が見える、とか。さりげなく、提示されていく情報が、遅いから、なかなか描かれていることの全体像が見えないまま話だけは、どんどん進んでいき、なかなか、ついて . . . 本文を読む
今年のウディ・アレンはとてもいい。毎年1本のペースでコンスタンスに新作が公開される近年の彼だけど、ラブストーリーなのに、それだけではなく、彼の大嫌いなハリウッドを舞台にしているのに、そんなにシニカルでもなく、とてもバランス感覚のいい作品に仕上がった。軽やかに流れていくドラマを少し距離を置いて余裕で見守る。第3者のナレーションで話を進めるのもいい。変に感情移入しないで、見れる。主人公の青年を穏やかに . . . 本文を読む