湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第6番

2007年03月22日 | ヴォーン・ウィリアムズ
○バルビローリ指揮ボストン交響楽団(DA:CD-R他)1964/11/7live

まあまあ安定した録音で、金属質の音響的演奏を繰り広げるボストン響と直情的なバルビの間に若干の温度差を感じなくはないものの、バルビ自身もかなりスペクタクルで、かつまだ「求心的な演奏」を志向している様子なだけに、「そういうものとして聴けば」最後まで楽しめる。RVWのこのての曲は決してささくれだった心情の直接的反映ではなく、客観的に(かなり理知的に)悲劇を描こうとしてできたものである節が大きく、オーケストラという楽器の威力を存分に発揮したパノラマ的音楽であるだけに、オケの演奏能力に、録音媒体ではその録音状態が問われる。その点この古い録音はかなり健闘していると言え、かといって浅薄な印象もなく(その音楽の意味性さえ問わなければ)印隠滅滅とした終幕までアタッカで続くドラマに没入できる。けっこういいです。○。

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