コッポラ指揮パリ音楽院管弦楽団(lys/warner他)1935/3/12・CD
ビュッセルの編曲とは違うコッポラ自身によるもの。即物的なコッポラらしさは希薄。曲の穏やかさと編曲の妙で雰囲気音楽的であり情緒的である。職人的なわざで換骨奪胎とでも言うべき厚みある音楽を作り出している。ギター模倣のフレーズを担うハープなどソロ楽器が効果的に活用されているが、ファリャが賞賛したスペイン風のところはあくまで技法的に中東風のものが入っているというだけで、完全にフランス的な上品さのうちに収まっている。いや、肯定的な意味で書いている。昭和初期の録音でこれだけ幻想を味わえれば十分。オケも良いのだろう(Warnerではオケは無名となっている)。
ビュッセルの編曲とは違うコッポラ自身によるもの。即物的なコッポラらしさは希薄。曲の穏やかさと編曲の妙で雰囲気音楽的であり情緒的である。職人的なわざで換骨奪胎とでも言うべき厚みある音楽を作り出している。ギター模倣のフレーズを担うハープなどソロ楽器が効果的に活用されているが、ファリャが賞賛したスペイン風のところはあくまで技法的に中東風のものが入っているというだけで、完全にフランス的な上品さのうちに収まっている。いや、肯定的な意味で書いている。昭和初期の録音でこれだけ幻想を味わえれば十分。オケも良いのだろう(Warnerではオケは無名となっている)。