スヴェトラーノフ指揮スウェーデン放送交響楽団&合唱団(WEITBLICK)1999/5/7live・CD
牧神二十年後の同じ組み合わせによる晩年の演奏になる。すでにエキセントリックさは目立たなくなってはいるが、解釈の基本は意思的なままであり、伸縮もする。ただより「響き」に重点を置き、過激な煽り方はしない(予定調和なとき以外は案外煽らない人だけど)。この曲のどこを聴きたいかによって好悪分かつだろう。私は「祭り」を聴きたいので、これはあまりに遅く、拍節感もいまいちで、いやこういう美に徹した演奏スタイルなら他にもやる人はいるよねと思ってしまった。両端楽章はそのぶんたっぷり繊細な夜景の移ろいを味わうことができる。晩年スタイルだ。音のボリュームより調和を求めていることもわかる(とはいえ一つ一つの楽器にはハッキリ太く発音させている)。シレーヌは佳演といっていい。依然特徴的なスタイルであり、スヴェトラーノフ好きなら楽しめるだろう。祭りが惜しい。
SSS0224 ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲、夜想曲、交響詩「海」 スヴェトラーノフ(指揮)スウェーデ... | |
エフゲニー・スヴェトラーノフ,ドビュッシー,スウェーデン放送交響楽団 |