湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ヴォーン・ウィリアムズ:音楽へのセレナーデ(管弦楽版)

2018年12月06日 | ヴォーン・ウィリアムズ
〇イエイツ指揮王立スコティッシュナショナル管弦楽団(dutton)CD

これは美しい。大部分がソロヴァイオリンに誘われた美麗きわまる音楽の妙なる流れ、声楽よりも抽象的に、シンプルに迫ってくる、これこそ全盛期ヴォーン・ウィリアムズであり、実験的な習作より本道の作品を聴くのが正しいと思わせる。わずかにディーリアスの半音階が混ざったり、タリスを思わせる未だ生硬な無機質さもあるにはあるがそれもまた魅力。ソロヴァイオリンはディーリアスのようにラプソディックに動き回ったりはしない。ほのかに感傷的な流れの上を揺らぎおだやかに、管弦楽を悠久の流れにいざなっていく。演奏がまたRPOを思わせるとても曲にあった音で、まばゆく美しい。派手に迫ってはこないし録音状態はそんなによくはないが、RVWはこういう曲できちんと評価しないとな、と思った。
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