りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

結婚って、何だ?

2012-01-27 | Weblog
Kという後輩がいる。

僕より2才年下で、今40才だ。
独身。

今月の上旬、Kを含め、仲のいい連中と新年会を開いた。
その席で、“どうしてKは結婚できないのか?”というのが、ひとつの話題になった。

なぜそういう話題になったかというと、その場にいたK以外の男がすべて既婚者
だったということもあるが、それよりも何よりも、Kが元旦早々、アタックして
いた女性にフラれたということが最たる要因だったような気がする。

Kは、いいヤツだ。

温和で、協調性があって、感情をあらわにすることが滅多にない。
干汐(ひしお)という海沿いの地区で親と暮らしているのだが、まるでその干汐の海の
夕凪のようにおだやかなヤツだ。

でも、失礼ながら、女に縁がない。

周囲の連中が、Kに矢継ぎ早に質問攻め。
優しいKは、そのひとつひとつの問いに丁寧に答える。
Kと懇意でなければ、普通の人間ならば激怒してしまうような辛辣な質問も
中にはあった。
でも、Kはそれにも自分の言葉を振り絞って答えていた。
その姿は、見ているこっちが同情してしまうほど、律儀に見える。
実際、Kは律儀すぎるほど律儀な男なのだ。

そんな質問というよりも叱責のような嵐がひと段落した後に、誰かがKにこう言った。
「・・・で、お前は結婚したいのか?したくないのか?どっちなんだ?」
すると、Kはしばらくの沈黙の後、自分の言葉を自分で確かめるようにこう言った。

「・・・結婚、したいです」

僕の同世代の友達、いわゆるアラフォーの連中は、その大半が今では既婚者だ。
子どもも生まれ、家も建て、仕事や家庭の愚痴をこぼしながらも必死に生きている。

でもその一方で、いまだに独身を謳歌している連中も少なくない。

特に僕らくらいの年齢で独身の男は、2種類に大別できると思う。
一方は、結婚したいかしたくないかは別として、女と縁が薄い男。
こちらの男は、僕が知る限り“柔らかい”男が多い。
良い言い方をすれば、優しい性格なのだが、悪い言い方をすれば、芯がない。

もう一方は、単なる遊び人。
僕の友達にも何人かいるが、もうここには書けないような毎日を過ごしている連中だ。
こいつらは社会と迎合できない面が少なからずあるが、その代わりに芯がある連中が意外と多い。

つまり、“自分”というものをしっかりと持っているのである。

振り返って、Kはどっちかといえば、残念ながら前者だろう。
優しいのだ。温和なのだ。穏やかなのだ。でも裏を返せば、それは“自分”というものがないように見える。

おそらく女性は、そういうところを素早く見抜くのだろう。
フアフアした人間を相手にすると、自分自身も不安になる。自分を確認できない。
相手に確固たる芯があれば、こっちが何かしらの言動を起こした時、その言動は相手の芯にぶつかって反響する。
そうやって人は自己というものを確認するのではないだろうか?

恋愛なんて、その最たるものだろう。

・・・と、ここまで偉そうに書いてきたが、それは僕が既婚者だからであって、当事者としては、
どうすればいいのか分からないのが現状だと思う。
人間という生き物は、クリアできたことは、もう大したこととは思わない。
大きく立ちはだかる壁も、一度越えれば、階段のひとつになってしまう。
だから、結婚そのものもカンタンなことだと思ってしまう。

でも思い返せば、独身時代の僕も、芯なんてなかったように思う。
仮にあったとしても、今よりずいぶんと細長いヒョロヒョロの芯だったような気がする。
結婚してそれが一気に変わったというわけではないが、少しずつ少しずつ、今の自分になっていった。
そう考えれば、僕の妻は、よくも、まぁ、こんな男と一緒になろうと決心したものだと、感心してしまう(笑)

だから結婚というものは、突き詰めれば、やはり“縁”というものになるのかもしれない。

フアフアした男ならば、その対になるようなしっかりとした女性がいつか現れるかもしれないし、優柔不断な男が、
女性のちょっとした言動がきっかけで、決断力のある男に大転換してしまうかもしれない。

人生はどう転ぶか、誰にも分からない。

だからK、焦るなよ。
たぶん、どこかにお前とピッタリの人がいるから。
その人と出会うまでに、自分をしっかりと磨いておけ。

・・・でも、もしもいなかったら・・・すまん(笑)
コメント (3)
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