林檎乃「とほほ・・・。」ブログ

林檎乃麗の「とほほ・・・。」な日常を綴っています。 

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2009-09-23 | 更新情報
「林檎乃麗鉄道写真館ANNEX」を第230回更新しました。

駅名表示板コレクションに岩島駅、中之条駅、伊勢崎駅を公開いたしました。

http://www16.tok2.com/home/reiringono/

「旅の徒然に」を第138回更新しました。

「駅弁コレクション」の西日本エリアに「越前かにめし」の1データを公開いたしました。

http://ringono.web.fc2.com/
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北海道完乗の旅-まだ見ぬ鉄路を求めて 3

2009-09-23 | 鉄道・旅行
3.“上野発の夜行列車”と真夜中のランデブー-旅の始まり

今回の旅行は往復に寝台列車を使用する。
そのため出発は19:01の電車に乗ることから始まる。
普通は時間を有効に使うために出発時間が初電か、限りなくそれに近い時間になってしまう。
そのため朝は会社に行く時間より早い時間に起きることになるし、
どうしても寝不足のままで旅が始まることになる。
しかし寝台列車で寄るから旅が始まるというのは体調的にも非常に楽である。
これは去年のリフレッシュ休暇の旅でしみじみ感じたことだった。
総武緩行線で千葉に出て、始発の快速で東京まで出る。
平日だったので混雑を予想してグリーン車を使おうと思っていたが、
少し早めに着いたためか、電車の中はガラガラだった。
東京から京浜東北線で上野に出て、21:15発の寝台列車「あけぼの」を待つ。
待っている間に売店で駅弁を購入する。
今日の夕食と明日の朝食分の二つを購入するため、
店員に無理を云って明日の朝まで賞味期限がある弁当を教えて貰い、
「幕の内弁当」1,000円と「鳥めし」800円を購入する。
そのうちに「あけぼの」が推進回送で13番線に入線してきた。
上野駅の下のホームは行き止まりになっているため、機回り回送が出来ない。
そこで最後尾の扉を開けて運転手と無線で連絡はしながら尾久の基地から後進のまま入線する。
これが見たくて上野駅には早めに行く人が多い。
寝台特急「あけぼの」は上野と青森を高崎線、上越線、羽越線、奥羽線経由で結ぶ。
東北本線経由で上野と青森を結んでいた「はくつる」は既に廃止になったため、
阿久悠氏作詞の石川さゆりの名曲、「津軽海峡・冬景色」の歌詞にある列車は、
この「あけぼの」だけになってしまった。
但し、あの歌の背景はまだ青函連絡船が現役だった時代である。
今は特急で青函トンネルを潜っているので、
見知らぬ人が「ご覧あれが竜飛海底駅!」と指を指しても、あっという間に通り過ぎてしまう。
便利にはなったが、旅情はその分減ってしまったのかもしれない。
入線した車両を取材し、発車の時間を見計らって売店でビールを購入する。
21:15、定刻通りに寝台特急「あけぼの」は、EF64型1052号機に曳かれて上野駅を出発した。



今回はA寝台個室「シングルデラックス」を確保した。
確かに「ロイヤル」から比べれは手狭ではあるが、
狭軌の列車の中を考えると、個人でこれだけのスペースを占有できるのは贅沢である。
グリーン車がどんなに広い座席であろうと裸で寝っ転がっているわけにはいかない。
寝台列車の旅は個室の開放度にあると思う。
室内は「はやぶさ」や「富士」とさほど変わりないが、
予備のベッドが壁に収納されていて、さらに隣の部屋と間に扉もあり、
2つのシングルデラックスを4人でコンパートメントとして使うことも出来る。
さらに画面は小さいながら、テレビも装備されている。
テレビでは「娘の結婚」というWOWWOWのドラマがくり返し放送されていた。
これは映画ではなく、小津安二郎生誕100周年の記念ドラマのようで、
小津映画の「晩春」を市川崑がリメイクしたもの。
鈴木京香と長塚京三が親子役で出演している。
日本映画らしい間の取り方などや演出で、ちょっと見ていて退屈だった。
検札が来て直ぐにビールを飲みながら駅弁「幕の内」を喰う。
そのあとは持参した山崎蒸溜所“仕込水”割りオン・ザ・ロックウイスキーを生のままで飲む。
冷蔵庫のない夜行列車の旅は冷やす系のアルコールは向かない。
本当はロックグラスで飲むものだが、そのままラッパ飲みする。
さすがにウイスキーをストレートではきついので、事前に用意しておいたのだ。



ウイスキー飲みながら夜の街を見ていたが、そのままうとうとして寝てしまう。
そのあと夜中の1:00a.m.過ぎに目を醒ます。
外を見るとちょうど長岡駅に停車した所である。
以前は上野から青森までEF81型電気機関車が牽引していたが、
今年3月のダイヤ改正で上野から長岡まではEF64型、長岡から青森までがEF81型と役割分担するようになった。
長岡駅は運転停車で客扱いはしないので外には出られないが、
車窓から見ていると、遠くのホームにEF81型が停車しているのが確認できた。
さらにはその手前のホームをEF64型が単機で回送されていく姿も確認した。
しかしそれだけではない。
そのうちに国鉄色を纏った489系ボンネット車が隣のホームに停車する。
「能登」だ!
上野と金沢を結ぶ夜行電車「能登」は北陸本線、信越本線で長岡まで来て、
スイッチバックで上越線、高崎線経由で上野まで行く。
全く気がつかなかったが、「あけぼの」と「能登」は長岡駅で隣のホームに並んでいたのだ。
「能登」とここで会うということは、ほぼ同じダイヤで運転されている「北陸」にも会えるんじゃないか・・・。
そう思っていると案の定、「能登」が上野に向けて出発した少し後に、
EF81型に牽引された「北陸」が入線してきた。
「北陸」も「能登」と同じルートで上野と金沢を結んでいる。
特急と急行、寝台車と座席車、客車と電車の違いはあるが、ほぼ並行ダイヤといっていい。
そして上野を出発した「あけぼの」は長岡駅でこの二つの列車とランデブーする。
全ての列車が運転停車で乗り換えは出来ないし、特にする必要もないが、
「あけぼの」からだとこの二つの列車を車窓から眺めることが出来る。
これは新発見だった。
「北陸」が反対側にEF64型を連結され、上野に旅立つ前に、
「あけぼの」の機関車付け替えが完了して一足先に長岡駅を出発した。
さらに新津駅では「日本海」とも遭遇し、羽越本線を秋田まで行く。
秋田では4分の停車時間があり、この間に牽引機EF81型136号機を取材し、
朝食のためのお茶を自販で購入する。



朝食は昨日購入した「鳥めし」である。
東能代でも4分の停車時間があったが、ここでは隣のホームの五能線気動車の取材のみにした。
そして寝台特急「あけぼの」は定刻09:56に青森駅に到着した。
12時間41分の旅であった。

 ※この文章はgooブログ「林檎乃『とほほ・・・。』ブログ」と
  ぷらぷらレール「れいの日記」、同時公開です。
  ご了承下さい。
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