林檎乃「とほほ・・・。」ブログ

林檎乃麗の「とほほ・・・。」な日常を綴っています。 

北海道完乗の旅-まだ見ぬ鉄路を求めて 4

2009-09-24 | 鉄道・旅行
4.青森駅の謎の廃車群と緊急事態-波乱の1日目

石川さゆりさんの歌では「青森駅は雪の中・・・」となっているが、
勿論9月では雪は降っておらず、多少雲は多いもののいい天気であった。
青森駅で寝台特急「あけぼの」を降りて回送シーンを取材する。
「津軽海峡・冬景色」で歌われている様に、
青函トンネルが開通する前は青森と函館の間を青函連絡船が結んでいた。
そのためこの二つの駅は海の近接して作られている。
そこからそのまま青函連絡船乗車口に線路が延びている。
そのため連絡船が廃止になってからは、青森駅と函館駅は全ての列車がスイッチバックする。
八戸と函館を結ぶ特急「白鳥」なども青森でスイッチバックすることになる。
青森止まりの「あけぼの」は到着するとここまで牽引してきたEF81型電気機関車を切り離す。
この機関車は機回り回送される。
そのあと客車は反対側に待機していたディーゼル機関車が連結され、信号を待って回送されていく。
担当はDE10型1764号機であった。
回送のためとはいえ、DE10型が寝台列車を牽引するシーンは面白い。
回送されるのを見送ってから改札を出る。
その時に「あけぼの」の切符を貰えるように職員にお願いする。
旅行は8泊9日で車中2泊である。
そのため着替えなどの荷物をかなりの量になってしまった。
この旅行バッグを持ち歩いての取材はさすがに無理のため、コインロッカーを利用する。
青森駅では1時間17分の乗り換え時間がある。
しかし「あけぼの」回送を取材したために残り時間は45分くらいになってしまった。
改札を出て八甲田丸の方に向かって歩く。
八甲田丸はかつて青函連絡船で使われた船で、今では港に固定されて資料館として活用されている。
しかし中を見学する時間はなかったため、周りを散策するだけにした。
以前日帰りで青森に来た時にこの周りを歩いたことがある。
まだ東北新幹線が盛岡までしか開通していなかった時期で、
そこから「はつかり」で青森まで来て、ドラえもん塗色のED79型電気機関車などを取材し、
特急「かもしか」で秋田に出て、秋田新幹線で帰った。
その時に海岸近くに列車が幾つか留置されているのを目撃していた。
それを確かめたくて今回は青森駅で少し時間を取ったのである。
駅からの線路の延長線上に謎の気動車が3両留置されている。



これはかつては休憩室として使われていたような形跡があるが、
今は鍵がかかっていて中に入ることは出来ず、運転席などは雑草が生え放題で不気味である。
天井にはパンタグラフなどの形跡が見当たらないことから、
たぶん気動車だろうということは分かるのだが、
車体には形式名を知るための手がかりは全くなく、その車両が元は何だったのかは判明しない。
さらにその先には車掌車と車体だけの謎の貨車の2両が留置されていた。



留置と行っても線路はなく、放置に近い形だが、それでも塗色の状態はそんなに悪くなかった。
車掌車は板が張られ、中の様子は分からない。
そうしているうちに11:00a.m.を回ってしまった。
既に発車まで20分を切っている。
残念ながら海の写真や八甲田丸の全景は断念して撤収した。
青森駅に戻り、コインロッカーからバッグを取り出して、
青森から中小国までの切符570円を購入してホームに向かう。
「北海道フリーパス」はJR北海道全区間が乗り放題だが、
青森駅から境界駅の中小国までは切符がないため、別に購入する。
切符を買って中に入ってから、駅弁を買い忘れたことに気付く。
仕方がないのでそのままホームに行くと、既に789系のライトグリーンの顔が見えていた。
「スーパー白鳥1号」は八戸で「はやて1号」と接続して11:13に青森駅に到着し、
ここでスイッチバックして11:19に青森駅を出発する。
待ち時間の間にホーム内の立ち喰い蕎麦店で駅弁「帆立釜めし」900円とお茶を購入する。
さすがに「はやて1号」と接続するだけあって、車内は満席だった。
車内では座席をそのままに座っていたので、周りの人に座席を回転させてくれるように頼んだ。
何で逆方向に走るのか分からないようだったので、青函連絡船のくだりを説明する。
周りのおばさんたちはまだ納得できない様で、「そんなの聞いてない」と怒っていた。
おいらに怒られても困るのだけれど・・・。
満席の座席に座って駅弁を喰おうと思った時に緊急事態が起こった。
「旅の徒然に」のために写真を撮ろうとしたのだが、コンパクトカメラが起動しない。
正確に云うと、レンズが途中で元に戻らず、AFが作動しなくなってしまった。
コンパクトカメラが使えなくなったのはきつい。
ここは何とか周りの顰蹙を覚悟で一眼レフで撮影したが、
焦点距離の関係で一眼レフだと座ったまま撮影は出来ない。
「スーパー白鳥」で北海道に向かいながら、色々と考えていた。
本来ならいよいよ北海道入りの一番楽しい瞬間なのだが、
コンパクトカメラのことがあって楽しい気分には馴れなかった。
青函トンネルを潜っていよいよ北海道に入る。
コンパクトカメラは何時もズボンのポケットに入れて持ち歩いている。
そのため何処かにぶつけてしまったのだろうか・・・。
いずれにしてもコンパクトカメラがないとこの先の旅程がきつくなる。
特にブログ用の料理写真や「旅の徒然に」のための駅弁取材には欠かせないし、
特に帰りに乗るトワイライトエクスプレスの室内写真などには絶対に欠かせない。
狭い室内では焦点距離の問題などもあって、一眼レフでは取れない所もある。
1年半かけて漸く取れたチケットだし、今後もしかしたらもう二度と乗れないかもしれない。
また次ぎ・・・は無い。
そのことを考えても、北海道旅行中にかわりのコンパクトデジカメは用意しなければならない。
そこで札幌に移動した日に購入することを決意した。
いずれは購入しなければならないし、修理する時間的余裕はない。
レンズユニットの故障となると、残念ながらユニット代や修理費と送料などを考えると、
新しく購入した方がいいと思う。
札幌にはヨドバシカメラもビックカメラもあることは以前に行った時に確認している。
そう考えているうちに、「スーパー白鳥」は函館駅に到着した。



当初の予定では乗り換え時間の40分の間に函館市電を取材するつもりだったが、
「スーパー白鳥1号」として使用された789系がそのまま「スーパー白鳥26号」となり、
自由席には既に列が出来ている。
「スーパー白鳥1号」は指定席を取っていたが、ここから木古内の往復は自由席になる。
そのため急遽函館市電の定点車両取材は中止し、
改札を出て旅行バッグをコインロッカーに預け、再び直ぐに改札を潜って789系に乗り込む。
ここから再び木古内までを目指すことになる。

 ※この文章はgooブログ「林檎乃『とほほ・・・。』ブログ」と
  ぷらぷらレール「れいの日記」、同時公開です。
  ご了承下さい。
コメント
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