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ライオンの街、シンガポール

2013-05-18 23:39:40 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」赤道直下の都市国家でマーライオンがシンボルのシンガポール。
面積は、東京23区とほぼ同じくらいだが、年々埋め立てをして拡大している。
マレー半島の最南端に位置する大小さまざまな島、63島が、シンガポールの土台となっている。
イギリスの東インド会社が、ここの地理的特徴から貿易に拠点と定めてのち植民地となり、飛躍的に発展した。
公用語に英語、中国の北京語、マレー語、インド地方のタミル語が使われる多民族国家でもある。
オーチャード・ロードは、東南アジア最大のショッピング街。
”ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ”は、熱帯の植物を大胆に配した壮観とも言える植物園が市中にある。
”マックスウェル・フードセンター”は、政府によって設営され管理する、路上営業の屋台を集めた食堂ビル。
そこには、シンガポールのスローフードともいえる「ローミー」を出す店もある。
「ローミー」は、太麺に醤油・ニンニク・八角・酢・魚肉からとった出汁・のとろみのあるスープをかけ、豚肉などのトッピング、そのまた上に先ほどのスープをかけて食べる。
一方では、高層ビル群のすぐ脇には、エスニックな雰囲気満点の下町がある。
”フォーチュン・パクテー・レストラン”の「パクテー」は、骨付き肉を煮込んだもの。
煮込んだコクのあるスープには、八角・シナモンなど漢方にも使われるハーブが入っている。
”ヒルマン・レストラン”のペーパーチキンは、食べやすい大きさの鶏肉を醤油や紹興酒に漬け込み、そして紙で包み揚げたもの。
おおもとは、広東省の料理で、そこではニワトリ一羽まるごと包むけれど、食べやすいようにアレンジしたというのだ。

たくさんある島のうちのセントーサ島には、世界最大の水槽を持つ水族館”シー・アクアリウム”がある。
なんでもギネスに登録されているらしく、幅36m×高さ8.3m。
迫力満点の水槽で、魚達の生態を堪能できる。
「アドベンチャ・コープ・レジャーランド」に、リプタイド・ロケットというリニアマグネットを利用した225mを一気に滑り降りるスリル満点のものがある。
ただ滑り降りるだけではなく、アップダウンを繰り返すらしい。

”メイフォン・デザート”は、台湾風アイス「スノーアイス」があるが、白と黒を取り合わせたもので、白と黒の変わったカキ氷だ。
白はアーモンドの味で、黒がゴマ味、風味豊かでまろやかに違いない。
”エル・イーカス"は、旧正月を祝うお菓子パイナップルタルトも定番だが、豆乳タルトがいいらしい。
豆乳プリンが冷たく美味しいというのだ。

アラブ・ストリート近く、"ユートピア"は、露天から始まった、インドネシアのろうけつ染め「バティック」を現代風にアレンジしたデザインの店。
"ハンセル"は、ジョー・ソーというロンドン美術大学を首席で卒業した新進気鋭デザイナーが店を営む。
今年のテーマは、シンクロナイズドスイミング。
世界中の人々を念頭に置いてデザインを考えるそうだ。
彼女の生み出すレトロポップなデザインが注目の的になっている。

貿易と観光で成り立つ国シンガポール。
貿易の拠点と島の集合体に造られた都市国家といえば、ベネチアを思い出す。
栄枯盛衰、それがシンガポールに当てはまるか分からないが、世界の物流経済がここを素通りすることは、当分のことないだろう。
だが、温暖化が進んで海面上昇の危機にさらされないとも限らない。
明日の保証がないことは、何処も同じということか。
それでも、アジアンチックな生きる活力に満ちたシンガポールは、しぶとく生き抜けそうな気配を持っている。