Matisse - The Dream
Picasso - The Dream
天候の急激な変化は、もうそろそろ半世紀生きようとする者にとって、なかなか堪えるものがある。
じっとりとした暑さからすうっと気温が下がったならば、暑さに耐えていた体が休養を訴える。
ふと椅子に腰掛けて休んだとき、食後のコーヒーを飲んでいるとき、気を失うかのようにふっと眠気が襲うのだ。
さながらその様子は、マティスやピカソの”The Dream"。
もっとも実際のところ夢など見ている余裕はないのだが。
絵画には、写真と違う画家の主観や美意識を通して変容し構築された独自の世界がある。
もし鑑賞者が、その画家の世界が発信するイマジネーションを感知受信したなら、その絵は普遍性を帯びるだろう。
マティスとピカソの絵は、私にとっての眠りの世界の一端を表した絵である。
切羽詰った、あるいは甘くけだるい午睡をこうも甘美に表現してくれた。
自分としての午睡はどう表現されるのか、頭のメモにとっておき、いつか描いてみよう。
自分にとっての眠りは、かけがえのないひとつの快楽でもあるから。