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青空のロンド
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アオスジアゲハのランデブー
午後になり晴れた空を見上げると、アオスジアゲハがペアで楽しそうに飛んでいる。
恋の戯れか、くるくると踊るかのように空高く舞い上がり地面すれすれまで降りてきたりしながらいつ厭きるともなく続く。
こうやってのんびりと空を眺められるって幸せだ。
ツバメやトビ、カラスにスズメ、オニヤンマにスズメバチ、たくさんの鳥と虫たちが飛んでいる。
しかしこのあたりは戦闘機の飛行区域、そのはるか上空を旅客機も頻繁に通る。
それら飛行機もただ飛んでいるだけならば問題ないけれど、戦争になったならば飛行機のジェットエンジンの音は恐怖を駆り立て、機影は死神の影となる。
ガザの人々は、恐れなくして空を見上げることはないだろう。
今から69年前、日本の上空にも多くの死神たちが乱舞した。
戦争を起こさないためには、力と恐怖で抑止するしか手立てはないのか。
今、この世界の大きな転換期の中で、日本も抑止力を手にしようと一歩を踏み出した。
パワーバランスに上限はない。
これから30年後、アオスジアゲハが空で楽しくランデブーしている世界があるか、おそらく私は知ることはないけれど、中くらいの人たちがのんびりと空を見上げられることを願わずにはいられない。
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チョコレートヒマワリ、二番花