大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

魔法少女マヂカ・180『魔法をかける・1』

2020-10-14 12:31:38 | 小説

魔法少女マヂカ・180

『魔法をかける・1』語り手:マヂカ    

 

 

マヂカ: ペットボトル一本分の水を想像する。

ノンコ: サイズは?

マヂカ: 馴染みのあるサイズでいいぞ。

ノンコ: ……これかなあ?

    ノンコがイメージしたお茶のペットボトルが浮かび上がる。

マヂカ: なんで2リットルなんだ!?

ノンコ: うちは、普段は2リットルのを冷蔵庫に入れといて、その都度コップに入れるんだよ(^▽^)/

マヂカ: 500CCのを想像しろ。

ノンコ: ええと…………

マヂカ: それは200CCの紙パックだ。

ノンコ: 500CCなんて、ふだん飲まないからむつかしいよ(^_^;)

マヂカ: 仕方ない、取りあえずは、それでいこう。

ノンコ: よし……(空中に紙パックが浮かび上がる)

マヂカ: ……よし、次は、その紙パックに一杯の水が入っていると想像するんだ。

ノンコ: うん……こんくらいかなあ(紙パックがわずかに沈む)…… おお、入った!

マヂカ: よし、じゃ、紙パックにノズルを付けてやろう。

ノンコ: おお、なんかかっこよくなった!

マヂカ: じゃ、ノズルを向けて、これに撃ってみろ。

ノンコ: 大きな桃だ!

マヂカ: 撃て!

ノンコ: おお!

 プシューーー!

ノンコ: できたあ! でも、この桃、ほくろが付いてる?

マヂカ: ノンコの尻のモデルだからな。

ノンコ: え、あたしの!?

マヂカ: そのまんま出したら恥ずかしいだろ。

ノンコ: そ、そーだけど(#*´0`*#)

マヂカ: あとは、実際にやってみて慣れるんだな。

ノンコ: う、うん! でも、どうやってリアルな水が出てくるの?

マヂカ: 空気中の水蒸気を集めて凝縮しているんだ。初歩的な魔法だ。これで問題解決だろ。

ノンコ: うん、ありがとうマヂカ!

 意気揚々とノンコはトイレに向かった。

 ちょっと疲れた。

 ほんの初級魔法少女のノンコは自力では魔法を習得できないので、ちょっと力を貸してやったのだ。

 こういうやり方はくたびれるのだ。

 まあ、気のいいやつだから、少しづつ自力で憶えてくれるだろう。

 

 さて、問題は霧子だ。

 

 とにかく部屋から連れ出して学校に連れて行かなければ話にならない。

 令和の時代みたいに悠長にカウンセリングなんてやっていられない。

 少しショックを与えてやって、なにがなんでも学校に行かなければならない状況にしてやらなければな。

 よいしょっと。

 ベッドに寝っ転がって、高坂侯爵家の歴史をたどってみることにする。

 高坂家の歴史は安土桃山時代の高坂光孝という男にさかのぼる。関が原の戦いでチラッと見た事があるが、その程度。まあ、面識のない奴だから工作はしやすいだろう……たしか近江の地侍の息子で、石田三成と同じころに秀吉に召し抱えられている。三成ほどの切れ者ではないが、実直な男だったな。

 よし、この線でいこう。

 決心すると、霧子の夢の中に入っていった……。

 

 

 

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まりあ戦記・009『初めて嬉しい気持ちになった』

2020-10-14 06:18:17 | ボクの妹

・009
『初めて嬉しい気持ちになった』    



 病院を連れ出されるとベースでの検査が待っていた。

 舵司令の扱いがゾンザイだったので覚悟はしていたまりあだが、主計課の徳川曹長が根回しと準備をしていてくれたので、軍の装備品としてではなく十七歳の少女として扱ってもらえた。

「異常なし」

 担当の軍医がMRIに似た検査台から起き上がったまりあに告げた。
「「よかった」」
 まりあとみなみ大尉の声が重なった。
「異常が無いことが問題なんだよ」
「え、どういうこと?」
 みなみ大尉の声がいささか尖がっている。
「ウズメのスタビライザーの信頼性は高いんだがね、あの状況で完璧に無事と言うのはあり得ないんだよ。仮に、ここに砲弾があったとする」
 軍医がタッチするとモニターに150ミリ砲弾が現れた。
「この砲弾の炸薬を抜いてリカちゃん人形を入れたとする」
 砲弾の中の炸薬がリカちゃん人形に置き換わった。
「で、発射された砲弾が射程距離一杯の30キロ先のコンクリートに命中したとする」
 砲弾はモニターの中を飛び回り、カウンターの数字が30キロになったところでコンクリートの塊に激突した。
「さて、砲弾の中は、こんな塩梅だ」
 砲弾が拡大されて、中が透けて見えた。
「人形はバラバラになり、着せていた服もぼろ布同然だ……これがコクピットから回収したまりあくんの服の断片。服がこういう状態なのに、まりあくんは気絶していただけだ……」

「「………………」」

「ま、今日の所は研究課題ということにしておこう」

 検査室を抜けると徳川曹長が待っていた。

「大尉、申し訳ありませんが、当分まりあと同居していただきます」
「それはかまわないけど……まりあもいいわね?」
「はい、てか助かります。兄が亡くなってから一人暮らしでしたけど、やっぱ一人は……」
「それはよかった。実はもう、同居に備えて大尉の家、手を加えさせてもらいましたから」
「えーーー本人に無断で!? あたし一応未婚の女性なんだけど!」
「いや、ま、では、そういうことで」
 小さく敬礼すると曹長はそそくさと行ってしまった。

 みなみ大尉の住まいはベースの外のマンションだ。

「わあ、きれいなマンション!(今までのアパートの百倍すてき!)」

 まりあは、車が曲がってマンションが見えてくると、ベースに来て初めて嬉しい気持ちになった。

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ポナの季節・63『暑い! 熱い!』

2020-10-14 06:05:03 | 小説6

・63
『暑い! 熱い!』
         


 ンガーーーーーーーーーーー暑い!

 と言っても涼しくなるわけではないが、教室を出ると、ポナは今日何度目かの雄たけびをあげた。
 今日の暑さはひとしおだ。
 と言って、バテているわけではない。このところポナは忙しい。日曜はSEN4・8のライブがある。一昨日の福島での被災地ライブも暑かったが、感動の方が大きく「暑い!」は「熱い!」に変わっている。SENのオフィシャルサイトの更新は幽霊の安祐美が実体化している間にやってくれるが、自分のブログは自分でやる。
 先々週の『あらかわ遊園』でのデビューからアクセスが増え、福島のライブで桁が一つ上がった。更新にも熱が入って熱い。

 冷房の効いた家を出ると「暑い!」の第一声になる。通学中の電車の中は冷房が効いているが、汗が引くころには乗り換えで降りなければならないので暑い。乗り換えると修学院の蟹江大輔という暑苦しい(今のところ、蟹江クンが一方的に熱をあげている)BFが律儀に同じ車両に乗り込んでくる。一応BFなので機関銃のようなお喋りに付き合ってやり、ポナの暑さは冷めることなく学校の教室に入るまで続く。
 教室に入ると、これでも女子高かという感じでみんな、それぞれ暑さをクールダウンしている。リボンを緩めるのは当たり前で、ブラウスのボタンを三つも外し、胸の谷間をタオルハンカチでゴシゴシやっているのもいる。
「あ……」
「どうかした?」
「ブラのホック外れた」
「仕方ないなあ」
 片方の子が、友の背中に手を突っ込んでホックを直してやるが、片方の手は折り畳みの団扇で自分のスカートに風を入れるのに忙しい。
 そんなこんなも朝礼が始まるころにはなんとか女子高の品のレベルには回復する。朝礼でユデダコのようになっているのは、遅刻ギリギリで飛び込んできた二三人。先生の目につかないように机の下でスカートをパカパカやっている。

 今朝は珍しく、ギリギリパカパカ組に演劇同好会の鈴木友子が混じっていた。

――昨日の稽古きつかったもんな……――
 と同情のウィンク。
 吉岡先生の稽古には熱が入ってきた。本番まで一か月を切っている。昨日から稽古用の衣装をまとってやっているのだ。
「衣装は二着用意した。稽古用は破れても構わないから、気を入れてやっていこう!」
『クララ ハイジを待ちながら』という芝居は、ほとんど友子が演じるクララの一人芝居だけど、前半と後半にポナが演じるメイドのシャルロッテとの絡みがある。

 特に後半には、二人の取っ組み合いがある。

 引きこもりのクララの玄関先にハイジがやってきて、クララの家のベルを鳴らす。
「あたし、このナリじゃハイジに会えない!」
 クララは、そう言ってありったけの服をまき散らしたあげく、シャルロッテのメイドの衣装に気をひかれる。
「あたし、メイド・イン・クララになる!」
 と、シャルロッテのメイド服を脱がせようとする。
 
「もっと本気で格闘して。クララは脱がせよう、シャルロッテは脱がされないように懸命にね!」

 で、友子は俄然熱が入り、稽古とはいえ本気モード百パーセント。ポナは衣装を脱がされてキャミとパンツだけにされてしまった。
 女ばかりとは言え、かなり恥ずかしかった。
 
 それにしても暑い!
 暑いはずである。今日の稽古ではハズイことにならないようにパンツの上にヘッチャラパンツを穿いていた。

 そして、いつものように、ララランチで馬力を付けて昨日よりもさらに熱くなりそうな稽古場に向かう、熱血女子高生ポナであった。

 

ポナの周辺の人たち

父     寺沢達孝(59歳)   定年間近の高校教師
母     寺沢豊子(49歳)   父の元教え子。五人の子どもを、しっかり育てた、しっかり母さん
長男    寺沢達幸(30歳)   海上自衛隊 一等海尉
次男    寺沢孝史(28歳)   元警察官、今は胡散臭い商社員だったが、乃木坂の講師になる。
長女    寺沢優奈(26歳)   横浜中央署の女性警官
次女    寺沢優里(19歳)   城南大学社会学部二年生。身長・3サイズがポナといっしょ
三女    寺沢新子(15歳)   世田谷女学院一年生。一人歳の離れたミソッカス。自称ポナ(Person Of No Account )
ポチ    寺沢家の飼い犬、ポナと同い年。死んでペンダントになった。

高畑みなみ ポナの小学校からの親友(乃木坂学院高校)
支倉奈菜  ポナが世田谷女学院に入ってからの友だち。良くも悪くも一人っ子
橋本由紀  ポナのクラスメート、元気な生徒会副会長
浜崎安祐美 世田谷女学院に住み着いている幽霊
吉岡先生  美術の常勤講師、演劇部をしたくて仕方がない。
佐伯美智  父の演劇部の部長
蟹江大輔  ポナを好きな修学院高校の生徒
谷口真奈美 ポナの実の母

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かの世界この世界:101『乗船名簿』

2020-10-14 05:54:03 | 小説5

かの世界この世界:101

『乗船名簿』語り手:タングリス         

 

 

 稀に漏れることがある。

 

 シュネーヴィットヘンの状況を掴んでおきたくて船長に申し出た。

 なんせ、休戦後初の連絡船なので混乱があるのだ。とりあえず後方に移送しなければならない傷病兵や、戦争のため満期除隊が遅れていた兵士、いろんな部隊から送られてきた連絡将校たち、度重なる戦闘で部隊が壊滅しノルデンハーフェンに集合した雑多な兵士たち。とりあえず船に乗せて送り出さなければ、あとから続々と移送されてくる復員兵が溜まって動きが取れなくなるのだ。雑多な寄り合い所帯なので、船長に確認しなければ船の状況が掴めない。

 その船長の乗船名簿にヤコブ伍長の名前が無いのだ。

 我々は、遊撃偵察隊五名で指揮官はブリュンヒルデで登録されていた。登録自体は手回しのいいヤコブがやってくれていて、ポチの事も軍用妖精と記されている。

 しかし、肝心のヤコブの名が無いのだ。

「休戦直後なので、稀に漏れることがあります。お気づきのことがあったらお知らせください」

 乗船名簿を管理している二等航海士が付け加えた。

「ありがとう、きちんと書かれているよ」

 ポーカーフェイスで答えておく。

「船はまっすぐグラズヘイムに向かうのだろうか?」

「その予定ですが、状況次第では立ち寄る島があるかもしれません」

 言っていることは分かる。最大の紛争地帯はムヘンだが、レーゲ海には多くの島々があって、中には問題を抱えた島もある。今度の休戦で急な移動を迫られているものもあるだろう。

「ヘルム島はどうだろう?」

「無いと思います。守備隊がいますが、今次の戦いでは戦場になっていませんので、緊急な移動も無いと思います」

「そうか、ありがとう」

 そこで質問は打ち切った、他に数名の将校たちが乗船名簿確認の順番を待っていたからだ。

「なんでヘルム島だったのだ?」

 ブリッジ横のウィングへ出た時にテルが尋ねてきた。

「かすかにヘルム訛があるのでな」

「ヤコブのことか?」

 さすがに鋭い。

 

 ノルデンハーフェンに着く直前に、ベルゲパンターにただ一人乗って現れた。

 休戦が成立し、戦場に残された故障車両の修理と搬送に整備部隊の移動があってもおかしくはない。

 しかし、単独というのは考えにくい。戦車は修理するにせよ移動させるにしろ一人で出来るものではない。最低でも四五人のクルーが居なければ仕事にならない。

 ヤコブは機嫌よく四号の修理をやってくれたが、修理中に後続の修理部隊が通過していった。ヤコブ一人が部隊から離れてフライングする必要は……というよりも不自然だ。シュネーヴィットヘンに乗り込むときも、ヤコブは修理作業中ということで四号に乗ったままデリックに吊り下げられて現れた。

 黙って頷くと、テルと二人で貨物デッキに戻っていった。

 

☆ ステータス

 HP:7000 MP:43 属性:テル=剣士 ケイト=弓兵・ヒーラー

 持ち物:ポーション・55 マップ:6 金の針:0 所持金:500ギル(リポ払い残高35000ギル)

 装備:剣士の装備レベル15(トールソード) 弓兵の装備レベル15(トールボウ)

 技: ブリュンヒルデ(ツイントルネード) ケイト(カイナティックアロー)

 白魔法: ケイト(ケアルラ) 

 オーバードライブ: ブロンズスプラッシュ(テル) ブロンズヒール(ケイト)

☆ 主な登場人物

―― かの世界 ――

  テル(寺井光子)    二年生 今度の世界では小早川照姫

 ケイト(小山内健人)  今度の世界の小早川照姫の幼なじみ 異世界のペギーにケイトに変えられる

 ブリュンヒルデ     無辺街道でいっしょになった主神オーディンの娘の姫騎士

 タングリス       トール元帥の副官 タングニョーストと共にラーテの搭乗員 ブリの世話係

 タングニョースト    トール元帥の副官 タングリスと共にラーテの搭乗員 ノルデン鉄橋で辺境警備隊に転属 

 ロキ          ヴァイゼンハオスの孤児

 ポチ          ロキたちが飼っていたシリンダーの幼体 82回目に1/6の人形に擬態

―― この世界 ――

 二宮冴子  二年生   不幸な事故で光子に殺される 回避しようとすれば光子の命が無い

  中臣美空  三年生   セミロングで『かの世部』部長

  志村時美  三年生   ポニテの『かの世部』副部長 

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