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あのコルトを狙え

TOKYO2020 子供たちに負債を(笑)

それが人生だとしても

2008-06-25 23:29:47 | HOTEL
いつかはこんな日が来ると思っていた
でも実際にその時が来ると何でこんなにも辛いのか

前所属のスポーツクラブ勤務時代
気難しいビール会社の元役員の方がいた

今朝の勤務中に他の会員様からお亡くなりになった事を聞いた


はじめはあまり好きではなかった
正直苦手だった

それでも慣れてくると徐々に言葉を交わすようになった

箱根に行った際
その方の会社の缶ビールに地域限定のデザインがあるのを知って
お土産に買って帰り来館時に渡した

その存在を知らなかったようで
差し上げると言うと
「(自社の製品なので)普通、逆だろ!
いいのかい?」

と言いながら嬉しそうに持ち帰ってくれた

後日の来館時に
「何より気持ちが嬉しかった(笑)」
と言ってくれた

あれからだった
変わったのは

来館され私を見掛けると笑顔を見せてくれるようになった

楽しかった

苦手なはずだったのに好きな人になっていった
特別法人会員という事で通常会員と違い制約があり受けられない
サービスをお願いされる事もあった

厳密には出来ない事なのだが
その会社が契約を続けているのはその役員の力が大きいので
それを踏まえて便宜を図った

但しそれは他のスタッフには頼まず私がいる時にだけ

その方も私に迷惑が掛かる事をとても心配してくれていた

私はただその方が喜んでくれるのが嬉しかっただけだ
それでも私にだけ内緒でお酒やお菓子を持ってきてくれた
嬉しかった

ある時、その会社の方の営業担当の方と話す事があった
マネージャーではなく私を指名されてきた

私の事をとても評価してくれているという事を聞いた

私はいろいろな会社のビールが好きだが
神宮球場へ行くと私は必ずその会社のビールしか飲まない
他愛もない事だが自分なりのその人への想いだった
(チケットをくださった方とはまた別だが)

その事をメールで伝えると驚いて喜んでくれた

他にもいろいろな思い出がたくさんある

以前にブログで
「この仕事は人を好きになる事」
と書いた

それはこの方から教わった
今までやってこられたのはこの方のお陰だと思う

勤務中訃報に接し涙が出た
こんな事ではホテルマン失格だと
他の事を考えるようにしたが
玄関でも思い出があるので崩れ落ちそうになった

それでも必死にお客様の前では笑顔で対応した
目が真っ赤になっていたので
ベルガールにどうしたんですか?と訪ねられた

季節はずれの花粉症でさ、と笑って誤魔化した

家に帰り異動時に手紙を書いた際の返事のハガキを再読した

読んでいるとドラマのように相手の声が聴こえるようだった


 「(中略)ヘルスクラブでの経験を活かし
優秀なドアマンに成長される様祈念致して居ります
お目にかかる機会が減ると思いますが頑張って下さい」

再び読み返すと涙が出て仕方がない

所詮は仕事なのに・・・
 
 この仕事は人を好きになる事

でも・・・
それは失った時の反動があまりにも大き過ぎる


スポーツクラブは私よりはるかに年上のお客様が多い
今後、この仕事を続ける限り何度も何度も同じ
反動を受けるのだろう


   サッポロビールのKさん
   前にお逢いしたのは駐車場のゲートでしたね
   今まで本当にありがとうございました







コメント (9)
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