2016-3-「お彼岸花」
あなた
久し振りに雪のない朝ですが、風は冷たい。
どんな言葉で繕っても、結界の向こうへ旅立った人が居ないことの哀しさは、
そう簡単に癒えるものではないです。
五年経ったから、言えるのであって、あの頃の自分を思うと「辛かったね」って
本当に心から我を愛おしいと思うよ…
「明日」のことが判らないから、今日を生きられるのであって、なんでも、
判るのであったら「生きるのは難しく、虚しい」と思うよ…
夢をみました。
楽しい夢…
こんなに良い夢であったら! どんなにか嬉しく…
「待って」って…叫ぶ自分の声で目が覚めました
でも、夢はゆめ、泡沫(うたかた)のように消えてしまいました。
吹っ切れたようなことを、言っても心の隅っこでは、消してしまえないものが、
蹲り、時どきかおをだし、「忘れちゃだめよ」って!
虐められてるみたい…
優しい陽が薑み(はじかみ)ながら庭に光を注いでいます。