『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

 あの、スウッ~スウッっとした寂寥感、騒めく寂しさ…

2016-03-29 13:53:03 | Weblog

                                                                      2016-3-   「水仙」

    あなた

 幾許もなくして、弥生の月も終わり。

 ここ、何日間かお陽さんがず~っとでてるので、「水仙」の蕾が大きく膨らんで

 間もなく花開く事でしょう。

 この時期嬉しい事と、哀しい事が幾重にも重なって、こころ揺らめいています。 

 ひとり、また一人と、其方へ逝ってしまう。

 春なのに哀しいことが、いっぱい…

 あなた

 現実は厳しいね。

 あなたが、其方へ逝って五年。

 ようやく、早いなって思える様に…なったよ。

 一日の長かったのが、つい、昨日のことの様に思われる。

 今、彼女は一日の長さとの葛藤と思うよ…

 一緒にいた人が居なくなるそうすぐには、納得できない。

 でも、やっぱり時が判らせてくれる。

 あの、スウッ~スウッっとした寂寥感、騒めく寂しさ…

 亡くした人にしか判らない。

 どんなに喚いても帰っては来ない。

 あなた

 春になったよ…

 一緒に山へ行きたいね…

 穏かでポカポカ陽気の春の午後。