今朝、外に出てみると、とうとうこっちにも新燃岳の灰が降っていて硫黄の匂いがして、口の中がすぐざらざらの感じがしてきた。
夫が趣味で作っている椎茸原木は、降灰の多い地域の山にあるので心配していたが、今日、ようやく見に行くことになった。
途中の町の道路は案外灰が少なくて、これくらいなら大丈夫かな、なんて言っていたが、横に見える通行止め中の高速道路からは、灰の除去作業中と思われる灰煙?が上がっていた。
1時間走り、椎茸の山に近づくにつれて、道路に溜まっている灰の量が増えてきて、行きかう車が灰煙をまきあげている。車から降りて歩くと、さくさくとまるで砂の上を歩いているのと同じ感触。手に取ると、ほんとに砂みたいな火山灰だ。山の木々や草にあたると細かい灰が舞って、洋服はすぐに灰だらけ。
赤ちゃん椎茸は灰をかぶって、白いおまんじゅうみたいだった。柔らかい刷毛で灰を除けても、完全には取れない。 水をかけて原木の灰を流し、ビニールをかけて、今後の様子を見ることになった。
そして、ちょっと向こうの白梅が咲き初めているのを発見。がんばれ!
爺が、親父の山に咲いていたからと、きれいに咲いた桜を持ってきた。台風で葉っぱが落ちて、春とまちがって咲くのだという。
7年前に亡くなった義父の山は、10年以上も手入れがされていないので、台風で杉の木はたくさん倒れ、雑木は見上げるほど大きくなって杉の木をおびやかし、イノシシの仕業と思われる掘り返しで足元は危なげだったそうだ。
爺は昨年の末頃から、時間をみつけては、兄弟の力を借りて、荒れた登り坂を整備し、倒木を始末し、土砂崩れを誘発しないように足元の穴をならした。
クヌギの木があったので伐採して、本を頼りに初めての椎茸の種駒を打ち、湿度や、温度の管理をして,椎茸の頭の出てくる日を待っている。
大まかの整備が終わっても、山の空気が自分に合っていると言って、今でも通い続けているが、先日は蜂に刺されてショックだったと言っていた。
春の筍はすべてイノシシが先に食べてしまっているし、実のなる木も全部猿に食べられてしまうらしい。山に登っていくと、すぐ近くでイノシシの鼻息が聞えることもあると言う。
それでも、少々危険でも、汗を流した後に山の空気の中で食べる弁当は「うめえ~」そうだ。こんな余暇の過ごし方もあっていいものだなあと、私にはできないだけに、少々うらやましい山の話である。
山から切り出されたクヌギという原木の木肌に椎茸の元となる種菌を埋め込む作業です。
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種菌を埋め込む原木は
何でもいいそうですが、
長持ちして、肉厚の椎茸ができるのは
クヌギが一番だそうです。
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これが椎茸菌を繁殖させた種駒です。
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原木の木肌にドリルで穴が開けられます。
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種駒を穴に差し込みます。
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原木の木肌と同じ高さまで種駒を
げんのうでたたき入れます。
こうして種菌を接種されたものを「ホダ木」といい、湿度、風通し、採光などを考えた場所に組み置かれて
秋頃には椎茸が顔を出してくるそうです。