5年ぶりに結婚式に出席しました。
若い20代の女性の出席者は、肩紐だけのついた黒のドレスに薄いストールを羽織るだけの服装が断然多く、対照的に30代の女性達はキリリとした地味なスーツで、アクセサリーをそれとなくつけて、好感が持てました。
式はホテルの芝生の庭の端の白い壁の教会で行われました。
花嫁花婿はなんと、馬車に乗って、向こうの木立の中から登場です。
手綱をさばく御者は、赤い上着に黒の帽子、白いあごひげ、馬車は皇族の結婚パレードのものによく似た大小の車輪のついたもので、ムード満点でしたが、途中でお馬さんの派手な排糞に全員大苦笑でした。
貧乏症の私は、馬の飼育や人件費がこりゃ大変なことじゃろうと、余計な事を考えていました。
牧師さんは外人さんですが、はっきりわかる日本語と英語で進行です。
日本人だけなのに、どうして英語がいるのか疑問でした。
式の後は芝生の庭でフラワーシャワー(花びらを新婚さんにふりかける)と同時に5.60個の風船がよく晴れた青空に、真珠のようにきれいに上って行きました。
来月5才になる孫は、最初の馬車が現れた時点からすっかり惹き付けられたようで、教会の中の式では、終始集中して牧師さんの言葉に耳を傾け、キスの場面も微動だにせず見つめ、「立ってください」にはサッと立ち、まるでひとり前の大人のようでした。
長い裾が床を這うウェディングドレスをはじめ、何もかも初めてのものばかりで、言葉も出なかった様子です。
しかし、披露宴では妹とふたりで花束贈呈のお役目があるのに、退屈してしまって、廊下で寝てしまい、両親はやきもき。
出番直前に起こしてどうにか贈呈できました。代わりにでっかい箱入りのプレゼントをもらったら、うれしさを隠せません。自分で持つと言って二人とも、手から滑り落ちそうになる箱をやっと抱えて退場しました。
当日は、そのホテルで5組もの結婚式と披露宴があって、そう大きくないホテルなのでこんなに何組も大丈夫かしらと、また余計な事を思いましたが、さすが、何の混乱もなく進行されました。
手慣れた仕事振りをみながら、いったい従業員は何人だろう? アルバイトが多いのかな、またまた余計なこと考えました。
披露宴最後では、新婚さんから父親に花束、母親にはキティちゃんのぬいぐるみが送られました。
「ぬいぐるみ?」と母親である義妹は思ったそうですが、司会者から「ぬいぐるみの重さが、新郎新婦の生まれた時の体重です」と知らされて、どっと涙がこみあげてきたと、後で語ってくれました。