猛暑の日曜日、姪の結婚披露宴がありました。 彼女は高校進学から家を離れ、大学を経て、一人暮らしをしていました。職場を数回変わった後、正社員に抜擢され、両親もとても喜んでいたのですが、厳しい職場事情に身体を壊してしまいました。がんばりやだけに心の病も追いかけてきて、両親が迎えに行ったときは驚くほどやせこけていました。
入院、退院、通院と時間をかけて徐々に回復していきましたが、その間の両親や妹の心労は大変だったようです。私は何もしてやれず、余計な事を言わないことで応援していました。たまに会うと犬を飼い始めた、少し体重がもどってきた、サーフィンを始めた、お勤めを始めたと、年を追うごとに元の彼女に戻ってきていました。
今回、結婚の知らせを電話で聞かされたとき、ほんとにうれしくてウルウルしてしまいました。辛かっただろう本人のこと、一番胸の痛む思いをしただろう彼女の母親のことなどを思いました。それだけに家族の喜びはじわじわとふくらんでいったことでしょう。
彼の方がずっと年下と聞いたので、どんなふうか想像もできないまま会場に着くと、まず彼女が活き活きとして、今までで一番若く見えてきれいでした。花婿さんはどうして、どうして、しっかりして、落ち着いたいい青年で、にこやかに話ができました。
昨今は激変していく社会情勢のせいか、心を病む方が多くなっています。姪のように、皆さんが回復して幸せになれますようにと、外の暑さとともに、胸も熱くなった日でした。