ところが何せ、器械はひどく廻つてゐて、籾は夕立か霰のやうに、パチパチ象にあたるのだ。
☆化(教え導く)記は皆(すべて)廻(もとにもどること)が腎(かなめ)である。
幽(死者の世界)の律は散(自由気ままな)精(こころ)である。
『幕の宮殿』幕で出来た宮殿である、繰り返して確認しなければならないほど意味が不明でありストレートに感受することが難しい。
この質素な設えの中に板状のパネルと化したものが壁面に寄りかかっている、否…壁の前に直立しており、ほんのわずかな隙間を開けている。
しかし、確かに床面にすべての下面が着地している。
この意味は何だろう。
床面に続く壁面…これは The earth 地球ではないか。
地球の中にできた薄っぺらな《馬の鈴(声・伝説・支配など)、青空(天と地)、緑(青草)、漆黒の闇》人為的支配による世界観、支配階級の象徴である宮殿を揶揄したのである。
幕の宮殿…宮殿は地球の中の単なる幕(領域における仕切り)にすぎないと。
(写真は国立新美術館『マグリット』展/図録より)
『どうだ、やつぱりやまなしだよ、よく熟してゐる、いい匂ひだろう。』
『おいしさうだね、お父さん』
『待て待て、もう二日ばかり待つとね、こいつは下へ沈んで来る、それからひとりでにおいしいお酒ができるから、さあ、もう帰って寝よう、おいで』
☆熟(十分)に化(教え導く事)がある。
普く対の態(ありさま)は、字で化(形、性質を変えて別のものになる)他意がある。
化(教え導く)珍しい企(くわだて)の趣(ねらい)の記は新しい。
と言いますのは、わたしは、いったん起こされると、もう二度と眠れませんのでね。だけど、ちっとも気になさるにはおよびませんよ。これは、わたしの個人的な悩みにすぎませんからね。
☆わたしは、すなわち(永眠)死んだのです。起されても二度と起きません。さて、しかしながら、全然気にする必要はありません。わたしの個人的な不運にすぎないのですから。