続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『水仙月の四日』44。

2021-11-10 06:22:35 | 宮沢賢治

「さうさう、それでいゝよ。さあ、降らしておくれ。なまけちや承知しないよ。ひゆうひゆうひゆう、ひゆうひゆう。」雪婆んごは、また向ふへ飛んで行きました。

「そうそう、それでいいよ、さあ、降らしておくれ。なまけちゃ承知しないよ。」雪婆んごは、雪童子(死の導師)や狼(大神)たちの様子(見かけ)を肯定している。
 非有、非有、存在にあらず、存在を消す、無に帰していく、すなわち《死)である。

 雪婆んご(死神)はまた向こう(あちこち、全域)へ飛んで行きました。
 雪婆んご(死神)と雪童子・狼(死の導師と大神)とは同じ方向を向いていない。片や《死》へと誘引し、片や《生》へと救済しようとする見えない攻防を感じる。


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